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紅景天の効果

紅景天とは

紅景天(Rhodiola Roseaや、Golden Root、Arctic Root などとも呼ばれます)はシベリアとチベットが原産地の薬草です。

紅景天は古来より、アイスランドや、ノルウェー、スェーデンなどの北方諸国のほか、ロシア、ヨーロッパなどで「滋養強壮のハーブ」として疲労回復・病後の体力回復・感染症の予防などに用いられてきました。

20世紀にはソ連の研究で、紅景天に人体の環境(暑さ、寒さ、睡眠不足、ストレス、酸素不足、放射能など)への対応力を向上させる作用があるとされましたが、科学的な裏づけは存在しません。

紅景天の効能

紅景天は次のような効果を期待して用いられます:疲労回復、睡眠不足の緩和、認知機能(知的能力)の向上、生活の質(QOL)の改善、運動能力の向上、性機能(男女)の向上、老化防止、ガン、白血病、肝臓病、メラニン生成抑制、糖尿病予防。

紅景天の有効成分は、ロサビン(rosavin)とサリドロサイド(salidroside)〔*〕という2種類の化合物だと考えられています。
〔*〕 「rhodioloside(ロディオロサイド)」とも呼ばれる。
用量

紅景天の服用量は1日あたり170~185mg程度です。 紅景天を毎日ではなく一回だけ服用するという場合には、この2~3倍の量を服用することがあります。

紅景天の製品によって含有される有効成分が異なる可能性があるので注意しましょう。 170~185mgの紅景天には一般的に、サリドロサイドが4.5mg程度含まれています。

副作用・安全性

複数の臨床試験においても、紅景天の服用による副作用は報告されていません。

ただし、紅景天の安全性確認を主目的とする試験は行われておらず、子供、妊婦、授乳中の女性、肝臓や腎臓に重い疾患を抱えている人における安全性は不明です。

紅景天に関する研究
紅景天に期待される効果の中には科学的なデータによる裏づけの存在しないものもあるので注意が必要です。 これまでに行われた紅景天の効果に関する研究には次のようなものがあります:
  • ソ連(現ロシア)で行われた3つの臨床試験で、疲労回復、睡眠不足の緩和、および認知機能の向上という効果が紅景天にあるという結果になっています。 ただし、ソ連や中国で行われた臨床試験は不思議と良い結果になることが多いため信頼性は低いと思われます。

    これらの試験における紅景天の服用量は1日当たり100mg~555mgでした。 試験を行った研究者によると、100mg/1日の服用量では少ないようです。
  • 紅景天に、ガンの化学療法の副作用を抑える(肝臓を保護する)効果や、高山病を緩和する効果があるという結果になった研究もありますが、これらの結果は統計的な有意性において難があります。
  • 紅景天が鬱症状に有効であるという結果になった臨床試験もあります。 この研究で軽~中程度の鬱病患者89人を3つのグループに分けて6週間にわたって、紅景天340mg、紅景天680mg、またはプラシーボを服用させたところ、プラシーボのグループでは鬱症状の改善が見られなかったのに対して、紅景天を服用した2つのグループでは大部分の患者において鬱症状が改善しました。
  • "Phytomedicine" 誌(2015年3月)に掲載されたペンシルバニア大学の研究(ランダム化比較試験)でも、紅景天エキスが抗鬱剤(セルトラリン)と同程度に鬱症状の改善に有効だという結果になっています。

    12週間の服用期間ののち、プラシーボを服用した場合に比べたときの症状改善率が、抗鬱剤では1.9倍で、紅景天エキスでは1.4倍でした。 しかしながら両者の差は統計学的に有意となるほどではなく、さらに、抗鬱剤を服用したグループに比べて紅景天エキスを服用したグループは副作用(吐き気など)のリスクが1/2(63%に対して30%)でした。
  • "Alternative and Complementary Medicine" 誌に掲載された研究では、紅景天が不安症の患者にも効果があったことが報告されています。
  • アルメニアで行われた研究では、紅景天エキスを服用することで全体的に気分が良くなることが示されています。
  • スェーデンで行われた研究では、ストレスが原因の疲労感などに紅景天が有効であることが明らかになっています。 この研究では、疲労回復効果、知的能力の改善、コルチゾール(ストレスのホルモン)の血中濃度減少、そして全体的なストレスの低減などの効果が紅景天にあることが示されました。
  • ベルギーで行われた二重盲検試験では、持久運動(マラソンや自転車競技など)の1時間前に紅景天を200mg服用しておくことで競技成績が向上するという結果になっています。 ただし、紅景天と冬虫夏草の組み合わせを用いて別途に行われた同様の試験では、紅景天(と冬虫夏草)にこのような効果は無いという結果でした。