安静時の心拍数が70回/分未満だと心房細動のリスクが増加?

(2017年1月) "American Journal of Cardiology" に掲載されたジョンズ・ホプキンス大学などの研究によると、安静時の心拍数が少なすぎると心房細動になるリスクが増加する恐れがあるかもしれません。
心房細動とは
心房細動は不整脈の一種で、心拍が不規則になり血液を適切に送り出せなくなった状態のことです。 心房細動は脳卒中・心不全・認知症などのリスクが増加する原因となります。
研究の方法
平均年齢53才の男女5万人超(男性53%)に運動能力(*)を調べるための運動をしてもらい、その前後に安静時心拍数(RHR)を測定しました。 そして、その後5.5年間(中央値)にわたり心房細動の発生状況を追跡調査しました。
(*) どれだけの激しさの運動をどれだけの量行えるか。
データは、1分間あたりのRHRに応じて次の3つのグループに分けられました:
  1. RHRが70回未満/分のグループ
  2. RHRが70回~85回/分のグループ
  3. RHRが85回超/分のグループ
結果

運動能力など様々な要因を考慮しつつデータを分析したところ、RHRが70回未満/分のグループはRHRが70~85回/分のグループに比べて、心房細動になるリスクが14%増加していました。

RHRが70~85回/分のグループは、運動能力まで考慮すると心房細動のリスクは増加しないという結果になりました(運動能力をい考慮しなければリスクが増加していたのでしょう)。

結論

RHRが70未満回/分の場合には、運動能力にかかわらず心房細動のリスクが増加するという結果になりました。

研究チームは「心房細動のリスク要因を抱えている人は特に、RHRが少ない場合には日頃から心臓リズムに気を付けておくと良いかもしれない」と述べています。

安静時心拍数の正常な範囲は?

一般的には、RHRは60回~100回/分の範囲内であれば正常であると言われています。

RHRが正常な範囲内にある場合、心拍数が少ないよりもむしろ多いほうが良くないようで、2013年に "Heart" 誌に掲載された研究では、RHRが80回/分を超えると死亡リスクが2倍に、90回/分以上だと3倍に増加するという結果になっています。