父ネズミに運動習慣があると生まれる子ネズミが太りやすくなる

(2016年11月) 米国生理学会において発表予定であるイースト・カロライナ大学の研究によると、子供ができる前の男性に運動習慣があると、生まれる子供の遺伝子に変化が生じて肥満や2型糖尿病のリスクが増加する可能性があります。

研究の概要

オスのネズミに12週間にわたり運動をさせたところ、そのオス・ネズミの子供の遺伝子が変化してカロリーを効率よく燃焼するようになりました。

「カロリーを効率よく燃焼」と言われると、カロリーが速やかに燃焼して脂肪がみるみるうちに減っていくのかとも思いますが、ここでの意味はその逆で、燃費の良いクルマのように少しの消費カロリーでたくさん活動できるということです。

そういうわけで運動習慣がある父ネズミの子供は、高脂肪の食事を与えられるとすぐに太ってしまいました。 高脂肪食によって耐糖能障害が生じたり、インスリン値が増加したりもしました。

雄性生殖細胞の変化
さらにオス・ネズミの精子を調べたところ、長期間にわたる運動習慣によって代謝に関与するいくつかの遺伝子の発現(*)に変化が生じていました。 研究者によると、このような変化は父親ネズミが経験した環境に子孫を適応させようとした結果かもしれません。
(*) 「遺伝子の発現」とは遺伝子の設計図に基づいて体内で特定のタンパク質が作られることです。
意外な結果だった
今回の結果は研究チームにとっても意外でした。 研究チームは当初、長期間にわたり運動していた父親の子供では肥満のリスクが低下するだろうと考えていました。