ローズヒップに脂肪を燃焼させるダイエット効果

(2016年12月) "Nutrition & Metabolism" 誌に掲載されたルンド大学(スウェーデン)の研究によると、ローズヒップ(バラの果実)にダイエット効果が期待できるかもしれません。 マウス実験で、ローズヒップに褐色脂肪(ブライト脂肪)の発生を促してカロリー消費量を増加させる効果が認められたのです。

褐色脂肪とブライト脂肪

哺乳類の脂肪は、白色脂肪と褐色脂肪の2種類に大別されます。 白色脂肪の役割はカロリーを蓄えることで、世間一般で「脂肪」と言ったときに指しているのも白色脂肪のほうです。

これに対して褐色脂肪は、カロリーを燃焼させて体温を維持するという役目を持っています。 ところが残念なことに、大人のヒトでは褐色脂肪は退化してしまってほとんど機能していません。

しかしながら、大人のヒトであっても生活環境しだいで白色脂肪が褐色脂肪に似た脂肪細胞へと変化することがあります。 これがブライト脂肪です。 ブライト脂肪にもカロリーを燃焼させるダイエット効果があります。 寒い思いをしたり運動をしたり特定の食品(*)を食べたりすることで白色脂肪のブライト化が促進されることが知られています。
(*) 野菜・果物・乳製品・魚など。 (参考記事: 自宅で出来る褐色脂肪の活性化
研究の方法
マウスを2つのグループに分けて、一方のグループ(コントロール・グループ)には高脂肪のエサを、そしてもう一方のグループには高脂肪のエサにローズヒップを混ぜたもの(*)を3ヶ月間にわたり与えました。
ローズヒップのグループのエサは、971gのエサにローズヒップ295gを含有していた。 ローズヒップの重量の半分近くは炭水化物(食物繊維・果糖・ブドウ糖)で、コントロール・グループのエサはローズヒップを含有しない分だけこれらの炭水化物が増量されていた。

ローズヒップ
結果

カロリー摂取量と活動量は両グループで同じでした。 それにも関わらず、ローズヒップを与えられたグループは消灯時のカロリー消費量がコントロール・グループよりも多く、高脂肪のエサを食べていたのに体重が増えていませんでした。 ローズヒップを与えられたグループでは、血糖値・インスリン値・コレステロール値も下がっていました。

そして遺伝子の発現状況やバイオマーカーなどの検査により、ローズヒップを与えたグループでブライト脂肪が増加していることが確認されました。

結論
ローズヒップにより白色脂肪の褐色化が促され、それによってカロリー消費量が増えて体重増加が抑制されたのだと考えられます。 この結果に基づき研究チームは「ローズヒップを肥満や代謝疾患の治療に用いることができるかもしれない」と述べています。