サフランは抗鬱剤と同程度の効果があり副作用が少ない

(2014年12月) "Human Psychopharmacology Clinical and Experimental" 誌に掲載されたマードック大学(オーストラリア)のレビューで、香辛料の一種であるサフランに抗鬱剤と同程度の坑鬱効果があり、副作用は抗鬱剤よりも格段に少ないという結果になりました。

レビューの調査対象となったのは 2014年4月までに行われた6つの二重盲検試験で、これらはいずれも大鬱病に対する効果をプロザックやトフラニールなどの抗鬱剤とサフランとで比較したものでした。 被験者数は6つの試験の合計で230人となります。

研究者によると、これらの試験の多くは信頼度の高い研究であり、6つの試験のほぼ全てにおいてサフランの有効性が示されました。

サフランの有効成分

過去10年間で、鬱病患者で酸化ストレスが関与するフリーラジカルによるダメージと炎症が顕著であることが知られるようになり、その知見に基づいて抗酸化作用や抗炎症作用を持つ物質を抗鬱剤として利用できるかどうかを調べる研究が行われています。

サフランの成分には、抗酸化作用を有するクロセチンという物質と、抗炎症作用が期待されるクロシンという物質が含まれています。
サフランの用量

今回のレビューによると、サフランは15mgを1日2回(計30mg)服用すれば十分だと考えられます。 この量を服用した場合のコストは、オーストラリアであれば一ヶ月あたり30ドルほどになります。

サフランは、単独で服用する以外に抗鬱剤との併用も期待されています。(上記の用量は単独で服用する場合でしょう)

副作用の違い

抗鬱剤とサフランとを比較した試験では、抗鬱剤の主な副作用が沈静・便秘・性的機能不全・震えであるという結果になっています。

これに対して、サフランとプラシーボとを比較した試験においてサフランの一般的な副作用として見られたのは、不安感・食欲増加・吐き気・頭痛でした。

研究者は次のように述べています:

「抗鬱剤に比べてサフランの方が、深刻な副作用は確実に少ないという結果でした。 サフランの最も一般的な副作用は消化器系に生じるトラブルで、それにしても本当に軽度なものでした。

サフランの副作用をしっかりと把握するには数千人規模の試験が必要ですが、今回の結果を見る限り、サフランは抗鬱剤よりも安全だと言えそうです」