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鶏肉のサルモネラ菌から身を守るための5つのポイント

サルモネラ食中毒の概要
サルモネラ菌とは

サルモネラ菌とはサルモネラ属の菌の総称で、何種類かの有害な菌が存在します。 サルモネラ菌の中には腸チフスの原因となるサルモネラ・チフス菌のように食中毒以外の有害性を発揮するものも存在します。

食中毒の原因となるサルモネラ菌にも複数の種類が存在し、代表的なのはサルモネラ・エンテリティディス(腸炎菌)とサルモネラ・チフィムリウム(ネズミ・チフス菌)の2種類です。 2015年の夏に中南米でキュウリによるサルモネラ食中毒(550件超、死亡者数3人)の原因となったのはサルモネラ・プーナという菌でした。

感染ルート

サルモネラ菌による食中毒は、ヒトや動物が体内に保有しているサルモネラ菌が食品の生産・製造や調理のプロセスに入り込むことで起こります。 例えば、前述のサルモネラ・プーナは爬虫類のペットからよく検出されます。

サルモネラ菌が検出されることが多い食品は卵・鶏肉・赤身肉ですが、ピーナッツ・バターやマグロ、松の実が食中毒の原因となったこともあります。

感染型と毒素型

食中毒の菌には、感染型と毒素型があり、感染型の菌の場合には、菌が体内に入ってから有害性を発揮するので、食品を十分加熱して殺菌することで食中毒を防げます。 一方、毒素型の菌(黄色ブドウ球菌やポツリヌス菌など)の場合には、過熱によって殺菌はできても、既に作られた毒素は破壊されずに残るので、加熱しても食中毒を防ぐことはできません。

サルモネラ菌は感染型なので、加熱殺菌をきちんとしていれば問題ありません。 加熱せずに食べる食品(例えば、キュウリや、トマト、チーズ、ハムなど)への交差感染に気を付けましょう。

サルモネラ食中毒の症状

サルモネラ菌による食中毒は一般的に、サルモネラ菌に汚染された食品を口にするのが原因で起こります。 食中毒の症状は下痢・嘔吐・発熱などで、場合により眩暈(めまい)・腹部痙攣・寒気・頭痛・血便なども生じます。

サルモネラ食中毒に特に注意が必要な人

乳幼児・高齢者・免疫系が弱っている人は食中毒に特に注意が必要です。 また、サルモネラ食中毒は年齢に関わらず早急な診断と手当てが必要なので、サルモネラ食中毒が疑われる場合には直ちに医師の診察を受けましょう。

鶏肉によるサルモネラ食中毒から身を守るための5つのポイント
1. 鶏肉は洗わない

生の鶏肉を調理する前に洗う人がいますが、そのような習慣は交差感染のリスクを増やすだけです。 鶏肉が汚染されている場合には肉を洗ったときに、細菌に汚染された肉汁が周囲に散らばるためです。 肉汁を洗うときの飛沫は1m近くも飛び散ることがあります。

野菜や果物は洗う

野菜や果物もサルモネラ菌に汚染されていることがありますが、野菜や果物は鶏肉と違って、サルモネラ食中毒という観点からも食べたり調理したりする前にしっかりと流水で洗いましょう。

ただし、水をはね散らかさないように静かに洗うようにし、カボチャなどのように固い野菜や果物はブラシを使って洗います。 洗うときに石鹸や洗剤を使う必要はありません。
2. 解凍のやり方に注意
冷凍していた生の鶏肉を解凍するには、室温で解凍する、冷蔵庫内でゆっくり解凍する、冷水に漬けて解凍する、電子レンジで解凍するなどの方法がありますが、どのような解凍方法を採るにしても、鶏肉の表面が5℃以上になる状態が4時間未満となるようにすべきです。
室温で解凍するのは大抵の場合アウトということですね。 冷蔵庫も5℃以上であることは珍しくないでしょうから、冷蔵庫での解凍もダメかもしれません。 上記の4つの解凍方法の中で「鶏肉の表面が5℃以下で、4時間未満」という条件を満たしているのは電子レンジによる解凍くらいではないでしょうか?

肉を解凍するときには、解凍時に出てくる肉汁にも気を付けましょう。 サルモネラ菌は低温にも強いので、冷凍しても殺菌できません。

3. 交差汚染が起こらないようにする

交差感染とは、細菌によって汚染されているモノ(ここでは鶏肉)が汚染されていないモノ(まな板や包丁など)に触れることによって、汚染されていなかったモノまで汚染されてしまうことをいいます。

調理前の肉から汁が出ていることがありますが、肉が細菌により汚染されている場合には、その汁も汚染されています。 そして、その肉汁が付着したモノも細菌により汚染されてしまいます。 汚染された肉に接触して汚染された包丁や、まな板、手、などが他の食品に触れると、他の食品にまで汚染が広がってしまうのです。

交差感染は、お店に食品が並べられている時点から生じる可能性があります。 例えば、肉の入ったパッケージから肉汁が漏れている場合には気をつけましょう。 その肉が食中毒の菌によって汚染されているならば、肉汁が付着したモノがすべて汚染されることになります。

交差感染を防ぐために、生肉に触れた手や調理器具は、すぐに(他のモノに触れる前に)洗うようにしましょう。

4. 加熱は十分に

食中毒を防ぐには、鶏肉の内部が74℃になるまで加熱する必要があります。 肉の内部温度を把握するには調理用の温度計を用いて、お肉の複数の地点で温度を測ると良いでしょう。

5. 料理の残りの扱いにも注意を

残った料理は、すぐに冷蔵庫に入れて素早く温度を下げましょう。 そして、温め直すときには63℃~68℃程度にまでは加熱します。 ただし、「最初に料理したときに加熱が不十分だったかも」という疑惑があるときには、74℃まで加熱しましょう。

料理の温め直しを電子レンジで行うときには、調理用の温度計を用いて、お肉の複数の地点で内部温度をチェックすることが大切です。 電子レンジでは加熱が不均一であるため、過熱が十分でない地点があるかもしれないからです。