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サウナの健康効果と危険性のまとめ (レビュー)

(2018年8月) 東フィンランド大学などの研究グループがサウナの健康効果についてまとめたレビューを "Mayo Clinic Proceedings " 誌に発表しています。

レビューの概要

  1. 近年の研究によりサウナ浴にさまざまな健康効果が期待できそうであることが明らかになりつつある。 例えば、サウナ浴により早死に・高血圧・心血管疾患(脳卒中/心臓病)・認知症・肺疾患のリスクが低下したり、関節炎・頭痛・インフルエンザの症状が緩和されたりするというデータがある。
  2. サウナ浴に期待されるこうした効果は、サウナ浴が循環器・心血管・免疫機能に作用することで生じている可能性がある。 サウナ習慣により心血管機能が改善されるのは血管・自律神経・血中脂質の状態が改善されたり収縮期(最高)血圧が下がったりするためかもしれない。
  3. サウナ浴が精神衛生・生活の質(QOL)・肌の健康に有益であるとする研究もある。 サウナ浴は、上皮のバリア機能を安定させたる・角質の保湿を助ける・皮膚のpHを改善するなどの作用により美肌効果を発揮すると考えられる。

  4. サウナ浴は健康な人にとっては安全である。 心血管に問題がある人は「サウナの暑さと湿度が心血管の負担になる」としてサウナ浴を控えるように指示されることがあるが、これまでの研究によると心血管疾患の患者であっても病状が安定していればサウナ浴は危険ではないと思われる。 心不全患者に温熱療法(サウナ)を施すことにより症状が改善されたという報告もあるほどだ。

    サウナで突然死のリスクが増加するという話もあるが、こうしたケースの少なくとも一部は飲酒のせいである。 サウナ浴と飲酒の組み合わせにより、低血圧・心臓の異常・怪我のリスクが増加するというデータが存在する。

  5. サウナ浴が危険となるのは、心臓病・高血圧・血管疾患の病状が安定していなかったり症状が顕在化している場合である。

    不安定狭心症の患者・心筋梗塞が生じてから間もない患者・高血圧をコントロールできていない患者・虚血性または非代償性の心不全の患者・重度の大動脈弁狭窄症の患者にとってはサウナ浴は禁忌である。

    心血管以外では、発熱・急性の感染症/炎症・皮膚の異常(擦過傷やジンマシン)が生じている場合にもサウナ浴は禁忌である可能性がある。

    起立性低血圧や重度の弁膜疾患の患者は、サウナの利用には慎重であるべきである。 こうした患者がサウナを利用すると、利用中や利用後に血圧が突然低下することがある。
  6. サウナ浴で体を熱した後に水風呂に入ったり水のシャワーを浴びたりする人が少なくないが、このような行為の健康への効果は定かではない。 サウナ&冷水は、健康な人にとっては概ね問題ないが、心血管疾患を抱えている人では不整脈が生じたり心臓に負担がかかったりする恐れが多分にある。