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サウナに高血圧を予防する効果?

(2017年6月) " American Journal of Hypertension" に掲載されたレスター大学(英国)や東フィンランド大学などの研究によると、高血圧の予防にサウナに入る習慣が有効かもしれません。

研究の方法

高血圧を患ってはいない42~60才のフィンランド人男性 1,621人を対象に、サウナに入る習慣に関するアンケート調査を行ったのち、中央値で24.7年間にわたり高血圧の発症状況を追跡調査しました。

データの分析においては、年齢・喫煙習慣・BMI・収縮期(最高)血圧を考慮しました。

高血圧の定義

この研究では、次の場合を「高血圧になった」とみなしました:
  • 医師に高血圧であると診断された場合
  • 収縮期血圧が140mmHgを超えた場合
  • 拡張期(最低)血圧が90mmHgを超えた場合
  • 降圧剤を服用している場合

結果

追跡期間中に15.5%にあたる251人が高血圧になりました。

週に1回しかサウナに入らない(*)グループに比べて、週に4~7回もサウナに入るというグループは高血圧のリスクが46%低下していました。 週に2~3回はサウナに入るというグループでも24%のリスク低下でしたが、統計学的な有意性に問題がありました(95%CIが0.57~1.02)

(*) 「フィンランド人は全員が少なくとも週に1回はサウナに入るのか?」という疑問がわきますが、どうやらその通りです。 日本では浴槽&シャワーなのに対して、フィンランドではサウナ&シャワーだそうです。 フィンランドのサウナは日本の風呂のような位置づけなのでしょう。

マンガ化もされた某歴史小説によると、日本でも戦国時代は「風呂といえば蒸し風呂」だったらしいですね。(参考月に叢雲花に風

血糖値・クレアチニン値・飲酒量・心拍数・高血圧の家族歴まで考慮した分析でも、結果にほとんど違いが生じませんでした(週に4~7回のグループは47%のリスク低下、週に2~3回のグループは統計学的に有意でない)。

結論

研究チームは次のように結論づけています:
「サウナに入る習慣がある人は高血圧のリスクが低いという関係が見られた。 サウナ習慣で心血管疾患(心臓病や脳卒中)のリスクが下がるのは、サウナ習慣で高血圧のリスクが下がることによるのかもしれない(*)
(*) 高血圧は心血管疾患のリスク要因です。

関連研究

  • "JAMA Internal Medicine" に掲載された研究では、サウナを週に4~7回利用する男性は週に1回だけの男性に比べて、心血管疾患などで死亡するリスクが40~60%ほど低いという結果になっています。
  • "age and ageing" 誌に掲載された研究では、サウナを週に4~7回利用する男性は週に1回だけの男性に比べて、アルツハイマー病などの認知症になるリスクが65%ほど低いという結果になっています。

上記の2つの研究はいずれも今回と同じ東フィンランド大学によるものです。 今回の研究も2つの研究も、Kuopio Ischaemic Heart Disease Risk Factor Study(KIHD) と呼ばれるコホートに参加した男性のデータを用いて行われました。

誤解の無いように言っておきますと、KIHDではサウナの健康効果だけを調べているわけではありません。 これまでに「最新健康ニュース」で取り上げた研究では、次のものがKIHDのデータに基いて行われています: