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計画早産は新生児にメリットなし

(2012年7月) 計画出産で予定日よりも数週間早く子供を産むケースが世界的に増えていますが、"American Journal of Obstetrics and Gynecology" に掲載された Royal North Shore Hospital(オーストラリア)の研究によると、計画出産で死産のリスクが減らないばかりか、2~3週間の早産であっても生まれてきた子供に呼吸や授乳のトラブルが発生するリスクが僅かに増加します。

研究の方法

オーストラリアの計画出産の件数と計画出産のメリットを調べました。 調査の対象期間は2001~2009年で、双子の出産は調査対象に含んでいません。

結果

妊娠33~39週目に行われた計画出産の件数は、2001年の19%から 2009年の26%へと7%増加していました。 増加分のうち誘発分娩によるものが2%、帝王切開によるものが5%でした。
言葉の説明
  • 普通分娩(経膣分娩) ⇔ 帝王切開
  • 自然出産 ⇔ 計画出産

そして計画出産件数の増加に伴い、新生児の健康トラブルも 2001年の3%から2009年の3.2%へと、僅かに増加していました。

妊娠33~39週目に行われた計画出産では、新生児の4.5%に健康上の重大な問題があり、1万件あたり43件が死産でした。 これに対して、自然出産では健康上の重大な問題があった新生児は3.3%、そして死産の割合は1万件あたり40件でした。
計画出産で新生児に健康上の問題のあるケースが多い理由が早期出産自体にあるのか、それとも計画出産を選択する理由となった母体の健康上の問題にあるのかは、この研究からはわかりません。

計画出産について

赤ちゃんが生まれるのは通常は母親の最後の月経から40週目ですが、計画出産では投薬により経膣分娩を促すか、もしくは帝王切開により赤ちゃんを取り上げます。

計画出産は、妊娠高血圧腎症で母体が危険にさらされている場合などに選択されます。 母親が糖尿病で羊水過多である場合や逆に羊水の量が少ない場合には、計画出産すべきかどうかは微妙です。

計画出産の増加

近年、計画出産を選択するケースが増えており、例えば米国では3人に1人が計画出産(普通分娩または帝王切開)で子供を産んでいます。

計画出産が増加している理由として、次の理由が推測されています:
  1. 医療過誤リスクを医師が恐れる
    出産が上手くいかなかったときに妊婦側から「計画出産をしてくれなかった」という理由で損害賠償を請求されることを恐れる医師が、純粋に医学的には自然出産が好ましくても計画出産を勧める可能性が指摘されています。
  2. 計画出産で死産のリスクが減ると考えた
    今回の研究(他の研究でも)によれば、計画出産で死産のリスクは減りませんが...
  3. 早期出産で生まれる新生児をケアする技術の進歩
    技術の進歩により早期出産に伴うリスクが減少したので、医師が早期出産を選択しがちになった。