統合失調症の治療では、薬物治療に運動を組み合わせると相補的

(2016年8月) "Schizophrenia Bulletin" 誌に掲載されたマンチェスター大学のメタ分析によると、統合失調症の治療に運動を取り入れるのが有効かもしれません。

統合失調症の急性期に典型的に生じる幻覚や妄想は薬で治せることが多いのですが、大部分の患者において薬の効果は認知機能(記憶力・情報処理能力・集中力)の衰えにまでは及びませんが、今回のメタ分析によると、この薬の効果が及ばない面において運動が効果を発揮することが期待されます。

メタ分析の方法

統合失調症に対する運動の効果について調べた10の研究のデータを分析しました。 データに含まれていた人数は400人ほどでした。

結果

薬物治療と並行してウォーキング・自転車・水泳などの有酸素運動を12週間ほど続けた患者は、薬物治療だけを受けた患者以上に脳機能が大きく改善されていました。 運動の効果が統計学的に有意に改善されていたのは、社会的認知・注意力・ワーキングメモリーの3つでした。

また、運動の量が多くて心肺機能が向上した場合に、認知機能改善の効果が最も強く出ていました。