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セレンが過剰でも不足でも鬱のリスクが増加

(2014年11月) "Journal of Nutrition" に掲載されたオタゴ大学(ニュージーランド)の研究によると、セレン(セレニウム)というミネラルの一種が不足していても過剰であっても鬱のリスクが増加すると思われます。

この研究では、17~25才の青年978人を対象に鬱症状に関するアンケートを実施し、血液検査でセレンの血中量を調べたうえで、毎日の気分に関する追跡調査(インターネットによる)を2週間にわたって行いました。

その結果、セレンの血中量が過剰なグループと過少なグループの両方で、(セレン血中量が適度なグループに比べて)鬱症状のリスクが増加し、気分(ムード)が良くありませんでした。 ただし鬱症状にしても気分にしても、セレン血中量が過剰である場合よりも過少である場合の方が悪くなっていました。

研究者は次のように述べています:
「他の研究で、鬱の発症に脳や神経系に加わる酸化ダメージが関与していることが示されています。 セレンはグルタチオン・ペルオキシダーゼという抗酸化酵素を介して体組織を酸化ダメージから保護しますが、セレンが最大限の抗酸化効果を発揮するには、その摂取量が適切でなくてはなりません。」
研究者によると、セレンの適切な摂取量の幅は狭く、適量を摂取するのは容易ではありません。 そして過去の研究では、セレン摂取量が過剰であると糖尿病や、前立腺ガン、早死にのリスクが増加する可能性が示唆されています。

したがって研究者は、セレン不足を解消したい場合にはサプリメントを用いるのではなく食事内容を変えることを勧めています。 セレンは、穀物や、卵、マグロ類・カツオ・サバ・アジなどの魚に多く含まれています。 ブラジルナッツには非常に大量のセレンが含まれており、1日に1~2粒を食べることで安全にセレン摂取量を増やすことが出来ます。

この研究が行われたニュージーランドでは、土壌中に含まれるセレンの量が少ないために(その土壌で育てられた農産物のセレン含有量も少ないので)セレン不足となる人が少なくありませんが、日本人の場合には、平均的なセレンの摂取量が1日あたり100μg(推奨摂取量は25~30μg/日)であり、セレン不足を心配する必要はなさそうです。
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