睡眠不足で成人病のリスクが増加

"Sleep Medicine" 誌(2013年11月)に掲載された米国の大規模な研究によると、睡眠時間が6時間未満だと高血圧、高コレステロール、糖尿病、および肥満のリスクが増加します。 ただし、アジア人の場合には、高コレステロールのリスク増加が顕著でした。

この研究では 5,000人以上の米国人のデータを、1晩あたりの睡眠時間に応じて次の4つのグループに分類しました:

  1. 睡眠時間が5時間未満のグループ
  2. 睡眠時間が5~6時間のグループ
  3. 睡眠時間が7~9時間のグループ
  4. 睡眠時間が9時間超のグループ
主な結果は次の通りです:
  • 1のグループと2のグループではいずれも健康状態が劣っていた。 1のグループでは、高血圧と高コレステロールのリスクが3のグループの2倍、そして(たぶん3のグループに比べて)糖尿病のリスクが1.75倍、肥満のリスクが1.5倍だった。 2のグループでは、高血圧と肥満のリスクが3のグループの1.2倍だった。
  • 睡眠不足による高血圧リスク増加が顕著だったのは黒人と、白人、ヒスパニック系(メキシコ系を除く)で、アジア系では高コレステロールのリスク増加が顕著だった。
  • 今回の研究では、種々の要因を考慮した後の数字では、睡眠不足が長いことによる健康への悪影響は見られなかった。
シカゴ大学の(今回の研究に関与していない)研究者は次のように述べています:
「最低限必要な睡眠時間がどれくらいであるかについての統一的な見解は未だ存在しません。 その理由の1つは、必要な睡眠時間には個人差があるからです。 ただし、これまでに行われた複数の研究のうち大規模なものでは、その大多数が睡眠時間は7~8時間が健康的であることを示しています。 一般的に、必要な睡眠時間は年齢によって異なり、若い人ほど多くの睡眠時間を必要とします」
今回の研究者は次のように述べています:

「睡眠の量だけでなく、睡眠の質も重要です。 不眠症や、睡眠時無呼吸症、夜中に頻繁に目が覚めるなどの症状によっても、心臓疾患や、糖尿病、肥満のリスクが増加する可能性があるのです。」

「睡眠と健康の関係は双方向的です。 睡眠不足によって健康に悪影響が出ることもありますし、肥満などによって睡眠が損なわれる(肥満は閉塞性睡眠時無呼吸症のリスク要因)こともあります」