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睡眠時間は短過ぎても長過ぎても心臓に良くない②

(2016年3月) "International Journal of Cardiology" に掲載されたノルウェー科学技術大学などの研究では、睡眠時間が短すぎても長過ぎても心臓疾患による死亡率が増加することが示されています。 そしてこの研究では、特に女性と高齢者で睡眠時間の過不足の影響が顕著でした。

研究の方法

1994~2011年のうちに健康診断を受けた台湾在住の成人男女39万人超に睡眠時間を尋ねたのち追跡調査を行いました。 追跡期間中に心血管疾患で死亡したのは711人でした。

結果
睡眠時間が短過ぎると
1晩の睡眠時間が4時間未満のグループは睡眠時間が6~8時間のグループに比べて、一部の冠動脈疾患(心臓発作や不安定性狭心症など)による死亡リスクが36%増加していました。 これは冠動脈疾患の様々なリスク要因(*)を考慮したのちの数字です。
(*) 年齢・性別・BMI・収縮期血圧・血糖値・血中脂質・喫煙習慣・飲酒習慣・運動量・心血管疾患の病歴・糖尿病の有無・教育水準・婚姻状態など。

研究者によると睡眠不足により冠動脈疾患で死亡するリスクが増加するのは、ストレス応答の増加によって心拍・血圧・アドレナリン分泌量が増加するためかもしれません。 これらはいずれも心臓発作や脳卒中のリスク要因として知られています。

睡眠時間が長過ぎても

1日の睡眠時間が8時間超のグループでも、睡眠時間が6~8時間のグループに比べて冠動脈疾患による死亡リスクが28%増加していました。 こちらも冠動脈疾患の様々なリスク要因を考慮したのちの数字です。

4~6時間の睡眠時間はセーフ

1晩あたりの睡眠時間が4~6時間だったグループでは、睡眠時間が6~8時間だったグループに比べて冠動脈疾患のリスクは増えていませんでした。

リスクが増加していたのは主に女性

睡眠時間の過不足と冠動脈疾患による死亡のリスクとの関係は主として女性に表れていました。 また、65才超のグループでもこの関係がわずかに強く見られました。

過去の研究で、女性は男性よりも睡眠トラブルが生じやすいことや、女性は男性よりも長時間の睡眠が必要であることが示されています。