肩の痛みを治すにはぶら下がり運動が良い

"Shoulder Pain? The Solution and Prevention" という本によると、慢性的な肩の痛み(肩回旋筋腱板炎)は、次の2つを実行することで99%治ります:
  • 鉄棒や木の枝からぶらさがる
  • ダンベルなどの重いものを片手で持ち上げる
やり方

この治療法も他の治療法と同じく、徐々に負荷を増やしていきます。 例えば、鉄棒からぶら下がるのにしても、両足が地面から離れるまで体を持ち上げるのが大変な場合には、ただでさえ肩を痛めているのですから、最初からいきなり肩に全体重をかけてはなりません。

この治療法でも最初は痛みがありますが、筋肉が強化されるにしたがって痛みが減少してゆきます。 効果が出るのが早い人では2週間で効果が現れ始めますが、遅い人では1年半ほどかかることもあります。

ただし Kirsch 博士は、この治療法を実行する前に、病院で肩のレントゲンを撮影して肩の痛みの原因がガンや感染症でないことを確認することを勧めています。

準備運動

肩の痛みの原因が肩回旋筋腱板炎である場合、最初はまず以下を行うことから始めます:

  • 鉄棒などに1日あたり30秒×3回ぶら下がる。
  • 450g以上の重さのダンベルを用いた運動を行う。
根拠

本の著者である整形外科医の John M. Kirsch 博士によると、この治療法の根拠は、ヒトにはまだサル的なところが残っているというものです。

ゴリラや、チンパンジー、オランウータン、テナガザルなどヒト以外の類人猿はみな、ブラキエーション(木の枝から枝へと飛び移るという行動)を行いますが、ヒトは3万年前に樹上から地面に降りたときにブラキエーションをしなくなりました。 ところが、ヒトの肩は未だにブラキエーションをするように出来ているため、ブラキエーションをしないと肩の筋力が弱くなって肩を痛めやすくなるというのです。

治療法の発見と実績

1980年初頭に、両肩にインピンジメントを患っていた Kirsch 博士が、子供が雲梯を軽々とやってのけるのを見て直感的に「ああいう風にぶらさがることによって、腫れた組織から体液が搾り出されて、肩峰(のことだと思う。 "arched bone")の形状の異常が治り、肩の回旋筋腱板(ローテーター・カフ)が圧迫されなくなるのではないか」と考え付きました。

それから Kirsch 博士は、ぶら下がったり重い物を持ち上げたりするトレーニングを開始し、1年ちょっとで肩の痛みが完全に解消されました。

この治療法の効果を裏付けるのは Kirsch 博士自身の個人体験だけではありません。 肩の手術が必要と診断された患者92名を対象とする試験を行い、90名が治った(残りの2名は個人的な理由で途中で試験を中止した)という実績もあります。

患者のうちの一人は、両腕をわき腹から60°より上の角度に上げれない55才の男性でしたが、Kirsch 博士の提唱する治療法を1年半実行することによって、肩の痛みが取れて野球とゴルフができるようになりました。