煙草や医薬品の広告に記載される警告文は逆効果?

(2013年9月) 医薬品の広告には、吐き気や、出血、失明、死亡など様々な副作用に関する克明な警告が記載されていますが、"Psychological Science" 誌に掲載された研究によると、このような警告によって逆に消費者の当該の医薬品への評価が高まり、結果的に売り上げが増加します。 ただし、この現象は、広告を見てから医薬品の購入や使用を決定するまでのあいだに間が空く場合に限ります。

研究の方法

この研究では、4つの実験を行いました。 そのうちの1つでは、「喫煙は、肺ガンや、心臓疾患、肺気腫の原因となります」という警告文を記載した広告と、警告文を記載しない広告を見た後とで、消費者の購入意欲を比較しました。

結果

その結果、広告を見て間もなく煙草を買う場合には、警告文が記載されていない広告を見たグループに煙草を買う人が多かったのですが、広告を見てから数日後に煙草を買う場合には、警告文が記載された広告を見たグループで煙草を買う人が増加していました。 人工甘味料を対象に行った同様の実験でも、同じような結果となりました。

逆効果となる理由

研究グループは、このような結果になった理由が、広告を見てから時間が経つうちに広告に記載された警告文の具体的な内容に関する記憶がぼやけて、警告文が記載されていたという事実だけが頭の中に残り、それによって消費者の心理において医薬品のメーカーの誠実さと信頼性がクローズアップされるためではないかと考えています。

この種の警告は医薬品だけに留まらず、医療サービスや、金融商品、スポーツ活動などの広告にも見られますが、これらの広告に関しても同じことが言えそうです。