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糖尿病予防には座っている時間を減らすのが有効

レスター大学の研究

(2013年3月) "Diabetologia" 誌に掲載されたレスター大学(英国)の研究によると、座って過ごす時間が長いほど2型糖尿病を発症するリスクが増加します。 糖尿病対策として、座らずに(立ったり歩いたりして)過ごす時間を増やす方が運動時間を増やすより有効である可能性すらあります。

糖尿病の患者は中・高強度の運動(MVPA)を150分/週行うことを推奨されますが、この研究では座って過ごす時間を1日あたり90分減らすのが肥満と糖尿病の予防に有効であることが示唆されました。

研究の方法

"Sedentary Time and Diabetes study(STAND)" と "Walking Away from Diabetes" という2つの研究プロジェクトのデータを用いて、糖尿病のリスク要因を有する被験者において座って過ごす時間・座って過ごす時間の中断・MVPA・総運動時間(軽度の運動を含めた運動時間)のそれぞれが個別的にどの程度の心臓代謝リスク要因となるのかを調べました。

STAND の被験者の人数は153人で、平均年齢は33歳、男性の割合は29%。 一方、Walking Away from Diabetes の被験者の人数は725人で、平均年齢は64歳、男性の割合は65%でした。 座って過ごす時間・MVPA・総運動時間の計測には加速度計を用いました。

結果

2型糖尿病のリスクが高い患者では、座って過ごす時間が2時間後血糖値・中性脂肪・HDL(善玉)コレステロールに悪影響を与えていました。

座って過ごすことによるこの悪影響は年齢に関わりなく若い人にも適用されます。 また、主要な心臓代謝マーカー(2時間後血糖値・中性脂肪・HDLコレステロール)については、総運動時間やMVPAよりも座って過ごす時間の長さによる影響の方が強いことも明らかになりました。

マーストリヒト大学の研究

(2016年2月) "Diabetologia" 誌に掲載されたマーストリヒト大学(オランダ)の研究でも、座って過ごす時間が長い人は糖尿病になるリスクが高いという結果になっています。

研究の方法

平均年齢60才の男女 2,497人に8日間にわたって加速度計を太股に装着して生活してもらい、1日のうちに座って過ごす時間を調べました。 糖尿病の有無は経口ブドウ糖負荷試験により確認しました。

結果

糖代謝が正常だったのは56%、損なわれていたのは15%、2型糖尿病だったのは29%でした。

2型糖尿病と判断されたグループは他の2つのグループに比べて、1日のうちに座って過ごす時間が26分長くなっていました。 座って過ごす時間が1日あたり1時間増えるごとに糖尿病のリスクが22%高くなるという計算になりました。

座って過ごす時間において立ち上がる頻度や座って過ごす時間1回あたりの長さと糖尿病リスクとの間に関係は見られませんでした。
つまり、座って過ごす時間の配分の仕方は関係していなかった。 例えば、2時間×3回を座って過ごすのであっても1時間×6回を座って過ごすのであっても、糖尿病のリスクは同じだったということでしょう。