座っている時間が長いのは心臓にも良くない①

2012年に開催された "American Heart Association" の会合で発表されたカリフォルニア大学サンディエゴ校の研究によると、オフィスの椅子や自宅のソファなどで座っている時間が長いと、不健康なタイプの脂肪が心臓のまわりに付きます。

しかも、日常的に運動をしていても、心臓の周りに脂肪が付くのは防げません。 例えば、毎日ジョギングをしていても、1日に8時間ほども椅子に座って過ごしていれば、心臓の周りに脂肪が付くのは避けられないのです。

研究の方法

この研究では、504人の高齢者(平均年齢65歳)を対象に、CTスキャンによる検査と、一週間あたりの座って過ごす時間および運動時間に関するアンケートを実施しました。

脂肪にも良し悪しがあるため、この研究では、座っていることによって増加する脂肪の種類の特定を試みました。

結果

座っている時間が長い人では、皮下脂肪(太鼓腹などの脂肪)・内臓脂肪(臓器の周囲に付く脂肪)・筋肉内脂肪(しもふり肉)・胸郭内脂肪・心膜脂肪(心臓の周りに付く脂肪)のうち、心膜脂肪のみが有意に多くなっていました。

心膜脂肪は、心臓の働きを邪魔して、血管を詰まらせ、心臓疾患の要因となる「悪い」脂肪です。

さらに、今回の研究でも他の類似研究と同様に、運動によっても長時間座ることの悪影響を相殺できないという結果が出ました。 日常的に運動している人でも、長時間座っている人では心膜脂肪の増加が見られたのです。

ただし、運動量の多い人では内臓脂肪が少ない傾向にありました。 内臓脂肪は糖尿病や代謝(メタボリック)病との関連が指摘されています。

つまり、真に健康でいるためには、運動をしたうえで座って過ごす時間を減らすしかないというわけです。