砂糖に含まれる甘味ではなくエネルギーを感知する第6の味覚

(2014年6月) 砂糖の代わりに人工甘味料が使われたダイエット・コーラなどの清涼飲料水を飲んだときに「甘いけど物足りない」と感じる人がいますが、University of Auckland(ニュージーランド)の研究により、その理由が明らかになったかもしれません。

炭水化物(エネルギー)を飲み込まなくても口に入った時点で、脳がその存在を感知するというのです。 カロリーの無い人工甘味料には炭水化物が含まれていないので、砂糖が口に入ったときとは異なる反応を脳が示すわけですね。

この研究では、10人の被験者に腕の運動をしながら、炭水化物(たぶん砂糖)の溶液、人工甘味料の溶液、またはプラシーボの溶液で口をゆすいでもらい、脳画像のシーケンス(fMRI?)を用いて行動的および神経的な反応を検査しました。

その結果、炭水化物の溶液を口に含んだときには、飲み下していないにも関わらず作業(腕の運動)に関与する脳の活性が30%増加していました。

研究者は次のように述べています:

「炭水化物の溶液を口に含んだときには、人工甘味料で甘味をつけた溶液を口に含んだときには見られない脳の活性増大が見られました。 人工甘味料の使われた飲食物を物足りないと感じるのは、このためでしょう」

「ヒトの口にはやはり、(甘味を感知する受容体とは別に)炭水化物(エネルギーそのもの)を感知する受容体が備わっていると思われます。 これは(苦味・甘味・塩味・酸味・旨味に次ぐ)"第6の味覚" とも呼べるものです。 『エネルギーがやって来ますよ』という信号が口から発せられ、それによって脳の領域のうち動作や視覚を司る部分の活性が増加するのです」


運動選手が炭水化物の入った飲料を飲むと、飲料が吸収されてエネルギーに変換される前から直ちに回復反応('perk up' response)が見られますが、この現象も今回の研究で説明できると考えられます。

人工的な栄養補給(飲食物を口から摂らない)の効果が普通に飲食する場合に比べて少ないのも、口の受容体から脳に信号が発せられないからである可能性があります。