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紫外線ダメージを受けたメラニン細胞をニキビ菌が死滅へと導く

(2018年7月) "Photodermatology, Photoimmunology & Photomedicine" 誌に掲載されたカリフォルニア大学サンディエゴ校の研究によると、紫外線によりDNAが損傷したメラニン細胞(メラノサイト)の生存にヒトの皮膚に住む細菌が影響します。

メラニン細胞はメラニンと呼ばれる色素を作り出す細胞です。メラニンはシミやソバカスの原因として知られますが、紫外線を吸収して皮膚を紫外線から守るという有益な役割を持っています。
Zhenping Wang et al. "Skin commensal bacteria S. epidermidis promote survival of melanocytes bearing UVB‐induced DNA damage, while bacteria P. acnes inhibit survival of melanocytes by increasing apoptosis"

研究の方法

ヒトのメラニン細胞と、ヒトの皮膚に住む常在細菌(共生細菌)である表皮ブドウ球菌(S. epidermidis)およびニキビの原因であるアクネ菌(P. acnes)とを用いた紫外線(B波)照射実験を行いました。

結果

メラニン細胞に紫外線を照射したとき:
  • メラニン細胞はDNAにダメージを受けつつも生存および増殖した(DNAにダメージを受けた細胞が増殖するのでガンのリスクが増加する)。
  • 表皮ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌の細胞壁の成分であるリポタイコ酸(LTA)は、メラニン細胞の遺伝子の働きに作用してメラニン細胞の生存を促進した。
  • その一方でアクネ菌には、UVBが照射されたメラニン細胞においてアポトーシス(プログラム細胞死)を増加させて(DNAにダメージを受けた)メラニン細胞の生存を妨げる作用があった。

この研究の意味

メラニン細胞がガン化する(メラノーマが生じる)リスクに常在細菌のバランスが影響している可能性があります。