閲覧以外でのコンテンツの利用をお考えの方は引用・転載をするときのルールをご確認ください。
Copyright (c)2013-2017 最新健康ニュース All Rights Reserved.

食事の回数を減らすと腹部脂肪やインスリン抵抗性のリスクが増加

(2015年5月) "Journal of Nutritional Biochemistry" オンライン版に掲載されたオハイオ州立大学の研究(マウス実験)によると、食事の回数を減らすと腹部に脂肪が付きやすくなる可能性があります。 出典: In Study, Skipping Meals Is Linked to Abdominal Weight Gain

研究の方法

この研究では、マウスの群れを2つのグループに分けて、一方のグループ(比較対照用の「コントロール・グループ」)にはエサを普通に与え続けました。 もう一方のグループ(「ドカ食いグループ」)では、3日間にわたってエサの量(カロリー)を半分にし、その後6日目にかけて徐々にエサの量を戻してゆきました。

ドカ食いグループはエサを減らされた3日間のうちに体重が減っただけでなく、与えられたエサを4時間以内に食べつくすという習性を身に付けました。 4時間で食べ尽くすというのはヒトで言えば、1日分のカロリーを一回の食事で摂り、それ以外は何も食べずに過ごすという状態に相当します。

6日目にエサの量が通常の(コントロール・グループと同じ)量にまで戻っても、この習性は消えませんでした。

結果

ドカ食いグループは6日目にかけてエサの量が元に戻るのにつれて体重が戻ってゆきましたが、コントロール・グループに比べて腹部の脂肪が増えていました(つまり、脂肪の量はコントロールグループと同じでも、脂肪の分布が腹部に偏っている)。 腹部脂肪が多いとインスリン抵抗性や2型糖尿病、心臓病のリスクが増加します。

腹部脂肪以外の面でも、ドカ食いグループはコントロール・グループに比べて、①炎症が増加し、②脂肪分子の貯蔵を促進する遺伝子が活性化し、③脂肪細胞が肥大(特に腹部で)していました。

研究者は次のように述べています:
「この結果は、1日の食事を何度にも分けるのがダイエットに有効であるという説を支持するものです。 摂取カロリーを減らそうとして食事を抜くのはオススメできません(摂取カロリーを減らすのであれば食事回数を減らすのではなく1回分の食事に含まれるカロリーを減らすべきです)。 食事を抜くと、血糖値とインスリンの変動幅が大きくなりやすくなりますし、脂肪が減るよりもむしろ増えやすくなります」
インスリン抵抗性
今回の研究では、肝臓によるブドウ糖生産を指標とする新しい技術を用いたインスリン抵抗性の検査も行いました。
肝臓によるグルコース生産
インスリンが不足すると、インスリン不足のシグナルを受け取った肝臓がブドウ糖を送り出します。 しかし食後には膵臓からインスリンが放出され、インスリンの作用によって血中から細胞へと糖が吸収されエネルギーとして使われるので、肝臓によるブドウ糖の生産はストップします。
検査の結果、ドカ食いグループではブドウ糖がいつまでも血中に残っていました。 これはつまり、うインスリン・メッセージ(インスリンの放出時に肝臓に送られるシグナル?)に肝臓が反応していないということです。
「ドカ食いグループのマウスも2型糖尿病を発症するまでには至っていませんが、インスリンに反応しない体質(インスリン抵抗性)になっていました。 このような状態は糖尿病前症と呼ばれます」