睡眠障害が脳卒中のリスクや脳卒中からの回復に影響

(2016年8月) "Neurology" 誌に掲載された論文によると、不眠症や睡眠時無呼吸症(SAS)などの睡眠障害が脳卒中のリスクや脳卒中からの回復に関与していることを指し示す研究が増えつつあります。出典: Insomnia? Oversleeping? Both May Increase Your Risk of Stroke

論文の概要
睡眠障害と脳卒中の関係について調べた何十もの研究の結果を調査したところ、次の結果となりました:
  • SASなどの睡眠中の呼吸トラブルがある場合には、脳卒中になるリスクが増加したり、脳卒中になった後の予後が悪化したりする。
  • 不眠症やレストレス・レッグス症候群などで睡眠の質が低い場合にも、脳卒中のリスクが増加したり、脳卒中からの回復が阻害される可能性がある。 ただし、睡眠中の呼吸トラブルに比べると、根拠となるデータが少ない。
推奨内容
検査

論文の著者は、脳卒中やミニ脳卒中(一過性の虚血性脳卒中)になった人に睡眠障害の有無を確かめる検査を受けることを推奨しています。

著者のうちの1人は次のように述べています:
「脳卒中を起こした後に睡眠障害が生じるのは一般的ですが、脳卒中患者の睡眠障害の有無を検査することは滅多にありません。 今回の論文によると、睡眠障害がある場合には脳卒中を再発したり、介護施設に行くことになるなど予後が良くないことが多いので、脳卒中患者の睡眠障害を検査するようにすべきです」
治療
CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)を用いてSASに対処することで、脳卒中の予後への悪影響を緩和できます。 睡眠障害の治療に薬物を用いることは現時点では推奨されません。 薬物により睡眠障害の治療が脳卒中に対して有益であることを示すデータが欠如しているうえ、副作用の恐れもあるためです。