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死亡リスクを減らすなら睡眠時間は7時間がベスト?

(2017年9月) "Journal of the American Heart Association" に掲載されたメタ分析で、睡眠時間が短すぎても長すぎても死亡リスクなどが増加するという結果になりました。

メタ分析の方法

睡眠時間と死亡リスク(死因は問わない)や心血管疾患(心臓病や脳卒中)になるリスクとの関係を調べ 2016年12月1日までに発表された研究の中から所定の条件を満たす67の研究を選出し、それらのデータを統合的に分析しました。

結果

死亡リスク

睡眠時間が7時間/日の場合に比べて、睡眠時間が3時間/日と短い場合には12%11時間と長い場合には53%、それぞれ死亡リスクが増加していました。

睡眠時間が4~6時間/日と比較的短い場合や8~10時間/日と比較的長い場合にも、睡眠時間が7時間/日から離れるほどに死亡リスクが増加していました。1日の睡眠時間が7時間から1時間減るごとに死亡リスクが6%増え、7時間から1時間増えるごとに死亡リスクが13%増えるという計算になります。

心血管疾患になるリスク

睡眠時間が7時間/日の場合に比べて、睡眠時間が3時間/日と短い場合には14%10時間と長い場合には37%、心血管疾患になるリスクがそれぞれ増加していました。

睡眠時間が4~6時間/日と比較的短い場合や8~9時間/日と比較的長い場合にも、睡眠時間が7時間/日から離れるほどに心血管疾患になるリスクが増加していました。1日の睡眠時間が7時間から1時間減るごとに心血管疾患になるリスクが6%増え、7時間から1時間増えるごとに心血管疾患になるリスクが12%増えるという計算になります。

冠動脈疾患

心血管疾患のうち冠動脈疾患に限ると、1日の睡眠時間が7時間から1時間減るごとに心血管疾患になるリスクが7%増え、7時間から1時間増えるごとに心血管疾患になるリスクが5%増えるという計算になります。

脳卒中

心血管疾患のうち脳卒中に限ると、1日の睡眠時間が7時間から1時間減るごとに心血管疾患になるリスクが5%増え、7時間から1時間増えるごとに心血管疾患になるリスクが18%増えるという計算になります。
グラフA:死亡、グラフB:心血管疾患、グラフC:冠動脈疾患、グラフD:脳卒中

解説

米国のガイドラインでは、成人の睡眠時間として7~9時間/日ほどが推奨されていますが、今回の結果を見ると睡眠時間は6~8時間のほうが良いように思います。

睡眠不足や不眠症が不健康であることは経験的な実感があると思いますが、これまでの研究によると睡眠時間が長いのも不健康で、睡眠時間が長いと脳卒中や心臓病のほか認知症・抑鬱・糖尿病・メタボリックシンドローム・肥満・ガンによる死亡などのリスクが増加する恐れがあります。

ただし、睡眠時間が長い人が、抑鬱を抱えていたり無職で貧乏であったり、不健康であったりすることが多い点に注意が必要です。 そういう抑鬱・貧乏・不健康などの要因が、死亡リスクや心血管リスクの増加を引き起こして、そのために睡眠時間が長いと死亡リスクや心血管リスクが増加するように見えているだけという可能性も考えられます。