睡眠時間が長すぎても短過ぎても潰瘍性大腸炎のリスクが増加

(2014年10月) "Clinical Gastroenterology and Hepatology" 誌に掲載された Massachusetts General Hospital(米国)の研究によると、慢性的な睡眠不足により潰瘍性大腸炎になるリスクが増加する可能性があります。

この研究では、15万人超の女性のデータを調査しました。 約229万人年(*)分のデータにおいて、クローン病の発生件数は191件、潰瘍性大腸炎の発生件数は230件でした。
(*) 人年(person year)=患者数×年数
クローン病については睡眠時間とのあいだに関係が見られなかったのですが、潰瘍性大腸炎に関しては睡眠時間が短すぎても長すぎてもリスクが増加していました。

1日あたりの睡眠時間が7~8時間のグループに比べて、潰瘍性大腸炎になるリスク(多変量ハザード比)が、睡眠時間が6時間未満のグループでは1.51倍、睡眠時間が9時間超のグループでは2.05倍に増加していたのです。

ただし研究チームによると今回の研究は、データの量は十分であるものの、次のような欠点があります:

  • 今回のデータ(Nurses' Health Study)に含まれていたのは大部分が白人の女性看護士だった。
  • 睡眠時間が本人の申告によるものだった。
研究者は次のように述べています:
「睡眠時間は長過ぎても短過ぎても健康に悪影響があり、全体的な死亡率、心血管疾患、およびガンが増加することが知られていますが、今回の研究により、睡眠時間が潰瘍性大腸炎のリスクにも影響する可能性が示されました」
同研究チームが昨年(2013年)に同じく "Clinical Gastroenterology and Hepatology" 誌に発表した研究では、睡眠の質が悪いとクローン病の再燃リスクが2倍に増加するという結果になっています。