男性に限り、睡眠習慣が変則的だとガンのリスクが増加

(2016年11月) "Annals of Medicine" に掲載された華中科技大学(中国)の研究によると、睡眠習慣が変則的な男性ではガン(*)のリスクが高まる恐れがあります。
(*) ガン全般。 ガンの種類は不明です。
研究の方法
中国の自動車メーカーに勤務していて退職した中高齢の男女2万5千人超のガンの発生状況を平均4.5年間にわたり追跡調査して得たデータを用いて、夜勤・昼寝の習慣・夜間の睡眠時間の3つとガンの発症リスクとの関係を調べました。
結果
単独のリスク要因
  • 女性では、睡眠の習慣とガンの発症リスクとの間に関係は見られなかった。
  • 20年間超にわたり夜勤を続けていた男性は、夜勤をしていなかった男性に比べてガンになるリスクが27%高かった。
  • 昼寝をする習慣がなかった男性は、1~30分の昼寝をする習慣があった男性に比べて、ガンになるリスクが103%高かった(約2倍だった)。
  • 1晩あたりの睡眠時間が平均で10時間を超える男性は、ガンになるリスクが40%、そしてガンで死亡するリスクが59%高かった。
複数のリスク要因
  • 夜勤の継続年数が10~20年未満の男性の睡眠時間が10時間を超える場合には、睡眠時間が7時間未満かつ夜勤経験が無いという場合に比べて、ガンになるリスクが130%高かった。
  • 夜勤の継続年数が20年以上の男性の睡眠時間が10時間を超える場合には、睡眠時間が 7時間未満かつ夜勤経験が無いという場合に比べて、ガンになるリスクが167%高かった。 夜勤の継続年数が20年以上の男性では、睡眠時間が8時間超~10時間未満の場合にもガンになるリスクが56%高かった。
  • ①夜勤の継続年数が長い、②昼寝をする習慣が無い、③毎晩10時間以上眠るという3つのリスク要因のうち2つ以上を抱えている男性は、これらのリスク要を抱えていない男性に比べてガンを発症するリスクが43%、ガンで死亡するリスクが107%高かった。
解説
男女差の理由

女性では睡眠習慣に違いがあってもガンのリスクに差がなかった理由は不明ですが、研究チームによると、男性ホルモンや女性ホルモンが睡眠に関与する体内時計のリズムに影響している可能性が考えられます。

今回の研究の弱点
研究チームによると今回の研究には、次のような弱点があります:
  • 生活習慣に関するデータを客観的に測定していない(本人の自己申告に基づいている)。
  • 追跡期間が4.5年間と比較的短かった。
  • データに含まれるのが、ガンになることが多い年齢層の人たちだった。