睡眠の改善にイソフラボンが有益?

(2016年1月) "Nutrition Journal" に掲載された東北大学の研究によると、大豆の成分であるイソフラボンが睡眠改善に有益かもしれません。
Yufei Cui, Kaijun Niu, Cong Huang, Haruki Momma, Lei Guan, Yoritoshi Kobayashi, Hui Guo, Masahiko Chujo, Atsushi Otomo and Ryoichi Nagatomi. Relationship between daily isoflavone intake and sleep in Japanese adults: a cross-sectional study. DOI: 10.1186/s12937-015-0117-x (Licensed under CC BY 4.0)
過去の類似研究

イソフラボンと睡眠への効果を調べた研究はこれまでに2つ行われており、いずれの研究でも睡眠障害にイソフラボンが有効であるという結果になっています。 しかしこの2つの研究はどちらも閉経後の女性を調査したものであり、男性や閉経前の女性にもイソフラボンが有効か否かを調べた研究はこれまでに行われていませんでした。

イソフラボンと睡眠

イソフラボンは体内において女性ホルモンであるエストロゲンと同じような作用をわずかに示します。 エストロゲンが睡眠時間と睡眠の質の向上にとって有益であることから、イソフラボンにも睡眠を改善する効果が期待されます。

研究の方法
20~78才の男女 1,076人(男性827人)を対象にアンケート調査を実施して、普段のイソフラボン摂取量(*)と睡眠状況を調べました。 そして、イソフラボン摂取量に応じてデータ全体を4つのグループに分けて、睡眠の時間および質を4つのグループで比較しました。
(*) 1日あたりに食べる納豆・豆腐・厚揚げの量。
結果

睡眠時間が7~8時間と適切(*)である人の割合は13.3%、睡眠の質(†)が十分である人の割合は56.2%でした。

(*) 睡眠時間は短過ぎても長過ぎても死亡率が高くなります。 死亡リスクだけでなく冠動脈疾患・高血圧・肥満のリスクに関しても、最も望ましい睡眠時間は7~8時間だと思われます。 (参考記事: 米国で推奨睡眠時間が改定されました

(†) 睡眠の質が低いとは、寝付けない・眠りが浅い・夜間に目が覚めるなどのことです。 睡眠の質の低さは心臓疾患・認知症・ガンのリスクに関与している可能性があります。
イソフラボン摂取量が最少のグループを基準としたときの、他の3つのグループの睡眠時間と睡眠の質が適切である率は次のようなものでした:
摂取量 睡眠時間 睡眠の質
最大 +84% +78%
2番目 +28% +48%
3番目 -6% +30%

この結果は、年齢・性別・BMI・ビタミン類摂取量・カフェイン摂取量・喫煙量・飲酒量・運動量・教育水準・睡眠薬の使用・メタボリック・シンドロームの有無・抑鬱の有無などを考慮した後のものです。

結論

1日あたりのイソブラボン摂取量が多いと、睡眠時間が適切で睡眠の質も良好であるという関係が示されました。 イソフラボンの摂取が睡眠に好ましい影響をもたらす可能性があります。

留意点
今回のデータに含まれる女性の数が少なかったため、閉経前の若い女性においてもイソフラボンが睡眠にとって有益であるかどうかについては今後の研究で調べる必要があります。