眠るときの姿勢がアルツハイマー病やパーキンソン病のリスクに影響?

(2015年8月) "Journal of Neuroscience" に掲載されたストーニー・ブルック大学とロチェスター大学の研究によると、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患になるリスクが寝るときの姿勢に影響される可能性があります。

仰向けやうつ伏せで眠るよりも横向け(わき腹を下にする)で眠ったほうが、脳から老廃物が効率的に排出される可能性があるというのです。

研究の内容

この研究では、麻酔で眠らせたげっ歯類に3種類の姿勢(横向き・仰向け・うつ伏せ)を取らせて、ダイナミック造影MRIおよび動力学モデリングを用いて脳脊髄液と間質液の交換速度を測定しました。 その結果、横向きで眠ったときに脳の老廃物の除去が最も効率的に行われていました。

グリンパ系

脳脊髄液と間質液の交換は脳のグリンパ系において行われます。 グリンパ系というのはリンパ系と同じように臓器から廃棄物を除去するためのもので、脳を通過してきた脳脊髄液が間質液と入れ替わることによってアミロイドβやτ(タウ)プロテインなど脳に蓄積すると有害となる物質を除去します。 グリンパ系は睡眠中に効率的に機能します。

コメント
研究者は次のように述べています:
「興味深いことに、ヒトでも野生動物でも横向きの姿勢で眠るのが一般的です。起きているときに溜まった老廃物が排出されやすいように横向きに眠るようになったのかもしれません」
認知症の中には寝付けないなどの睡眠障害が生じるタイプのものも多数存在します。 睡眠障害はアルツハイマー病における記憶力低下を促進している可能性もあります」
留意点
この研究はげっ歯類を用いて行われたので、ヒトでもげっ歯類と同じであることを今後の研究で確認する必要があります。