ヒトは食物に含まれる脂肪の量を匂いで判断できる(1/2ページ)

(2014年1月) "PLOS ONE" に掲載された米国の研究によると、ヒトは食物に含まれる脂肪の量を匂いで判断することが出来ます。
Boesveldt S, Lundström JN (2014) Detecting Fat Content of Food from a Distance: Olfactory-Based Fat Discrimination in Humans. PLoS ONE 9(1): e85977. doi:10.1371/journal.pone.0085977 (Licensed under CC BY 4.0)

これまでの研究で、ヒトは高濃度の純粋な脂肪(脂肪酸)であれば嗅覚によって探知できることが示されていますが、食品に含まれる脂肪の量を判断するという実用的な能力をヒトの嗅覚が備えているかどうかは不明でした。 (ヒトは匂いの分子を鼻の受容体で受け取ることで嗅覚を感じますが、)一般的に脂肪の分子は空気中に拡散しないのです。

研究の方法

この研究では、脂肪含有量の異なる3種類の牛乳(0.125%、1.4%、2.7%)を、目隠しをした被験者に匂いだけで識別させるという実験を3回行いました。 実験では、3本の試験管を用意して、そのうちの1本だけ脂肪含有量の異なる牛乳を入れました。

3回の実験の内訳は次のようなものでした:

  1. 米国に在住の普通体重の人たちを被験者としたもの
  2. オランダに在住の普通体重の人たちを被験者としたもの
  3. 米国に在住の肥満者および普通体重の人たちを被験者としたもの
結果

3回の実験のいずれにおいても、被験者たちは嗅覚によって牛乳の脂肪含有量を識別することが出来ました。 米国よりもオランダのほうが牛乳消費量が多いのですが、国による識別能力の差はありませんでした。 また、肥満かどうかによる違いもありませんでした。