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喫煙者は口内の細菌バランスが違う

(2016年3月) 口腔には600種類ほどの細菌が住んでいますが、"ISME Journal" に掲載された NYU Langone Medical Center の研究によると、喫煙により口腔細菌の種類の構成が大きく変化します。出典: Another Reason to Break the Habit: Smoking Alters Bacterial Balance in Mouth

ただし、喫煙による口腔細菌叢(細菌の種類と各種類の細菌の量)の変化が口腔ガンのリスク増加に関与しているかどうかは不明です。 口腔ガンの75%超に喫煙が関与していると推算されています。

研究の方法

50才以上の米国人男女 1,024人に口をゆすいでもらって入手したサンプルを用いて口腔細菌を分析しました。 1,024人のうち、喫煙者は112人、喫煙歴がある人は571人(禁煙後10年未満の人は17%)でした。

結果

喫煙者の口腔細菌叢は、非喫煙者や禁煙した人の細菌叢と異なっていました。 さらに、禁煙を始めてから10年以上が経過したグループは非喫煙者と口腔細菌叢が同じだったことから、喫煙により崩れた口腔細菌のバランスが一定期間の禁煙により回復するのだと思われます。

変化の詳細

非喫煙者の口腔に比べて喫煙者の口腔では、150種類超の細菌の勢力が増加する一方で、70種類の細菌の勢力が激しく衰えていました。

例えば、喫煙者の口腔ではプロテオバクテリア門に属する細菌が非喫煙者よりも少なく、非喫煙者ではプロテオバクテリア門の細菌が口腔細菌全体の11.7%を占めるのに対して喫煙者では4.6%を占めるに過ぎませんでした。 プロテオバクテリア門の細菌は喫煙に由来する有害化学物質の分解に関与しています。

その一方で、連鎖球菌は非喫煙者よりも喫煙者の口腔に多く見られました。 連鎖球菌には虫歯を促進する作用があります。