喫煙者は投票率が低い

(2015年5月) "Nicotine & Tobacco Research" 誌に掲載されたコロラド大学の研究で、喫煙者は非喫煙者に比べて投票に行くことが少ないことが明らかになりました。 出典: Smokers Don’t Vote: 11,626-Person Study Shows Marginalization of Tobacco Users

研究の方法

この研究では、コンピューターで無作為に選ばれた 11,626人の男女に対して電話による聞き取り調査を行いました。 調査項目は喫煙習慣や最近の選挙で投票に行ったかどうかなどでした。

結果

11,626人のうちの17%が喫煙者でした。 様々な要因を考慮して分析したところ、毎日喫煙している人は非喫煙者に比べて投票に行くことが60%も少ないという結果でした。

しかしながら、タバコを違法化するかどうかが焦点となる選挙が行われれば、そのときだけは喫煙者の投票率が跳ね上がりそうですね。
考えられる理由

まず考えられるのは、喫煙者を虐げる多数の政策(タバコ税や室内禁煙法など)のために、喫煙者が政治機関を喫煙者の迫害者であるとみなすようになっている可能性です。

もう1つ考えられるのは、喫煙が蔑視されるために喫煙者の間に社会的な引きこもりや、抑鬱、宿命論(*)が蔓延しているという可能性です。 これらはいずれも投票率が下がる原因となりかねません。
(*) どの政党も喫煙者迫害という点で一致していて投票に行っても投票先が無いという諦めの境地のことでしょうか? あるいは喫煙政策に限った話ではなく「自分が1票を投じたくらいでは何も変わらない」という選挙制度に対する懐疑心のことでしょうか?
周辺情報
今回の研究は喫煙と政治不信との関係(*)を示したスェーデンの研究に基づいています。 投票に行くか行かないかというのには、政治に対する信頼感が少なくとも部分的には反映されます。
(*) 喫煙者には政治不信の人が多いということでしょう。
これまでの研究で喫煙者が社会から疎外されつつあることがわかっています。 喫煙者には、組織に属することが少ない、(社会的な)活動に参加することが少ない、他者との信頼関係が少ないなどの傾向があります。 選挙に参加しないのも、その一環かもしれません。