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生まれついた家庭の社会的な地位によって成人後のガンのリスクが異なる

(2016年10月) "Cancer Epidemiology, Biomarkers, and Prevention" 誌に掲載されたユタ大学などの研究によると、生まれついた家庭の貧富の差や両親の職業が、子供が成人してからのガンのリスクに影響する可能性があります。

研究の方法

1945~1959年のうちにユタ州で生まれ18才まで無事に育った人たちのデータを用いて、社会経済的状態(収入・職業・学歴など)と各種ガンのリスクとの関係を分析しました。

データの分析においては、社会経済的状態に応じてデータを4つのグループに分けて、社会経済的状態が最も高いグループと最も低いグループを比較しました。

結果
主な結果は次の通りです:
  • 社会経済的状態が最も低い家庭に生まれた女性は、乳ガンのリスクが17%低かった。
    社会経済的状態が下から2番目のグループと最も高いグループとの比較では、この数字は19%でした。
  • 社会経済的状態が最も低い家庭に生まれた人は、メラノーマ(皮膚ガンの一種)のリスクが19%、前立腺ガンのリスクが30%低かった。 生まれた地域(家庭ではなく)の社会経済的状態が低い場合にも、メラノーマと前立腺ガンのリスクが同様に低かった。
  • 社会経済的状態が最も低い地域に生まれた女性は、浸潤性の子宮頚部ガンのリスクが44%/高かった。
  • 膵臓・肺・大腸のガンについては、家庭や地域の社会経済的状態との間に関係が見られなかった。
解説
研究者によると、社会経済的状態による乳房・子宮頚部・前立腺のガンのリスクの違いは、ガンの検診を受ける率が社会経済的状態によって異なるためかもしれません。
社会経済的状態が高い人はガン検診を受けることが多く、それゆえにガンと診断される率が増えるということでしょう。