野菜を十分に食べていても塩分の摂り過ぎを相殺できない

(2018年3月) 塩分(ナトリウム+塩素)の摂り過ぎが血圧に及ぼす影響を軽減するのにカリウムなどのミネラル類やビタミン類などナトリウム以外の栄養素を摂る量を増やせば良いとこれまで考えられてきましたが、"Hypertension" 誌に掲載されたノースウェスタン大学などによる研究で、ナトリウム以外の栄養素の摂取量が多くてもナトリウムの摂取量が多ければ血圧が高いという結果になりました。

研究の方法

日本・米国・英国・中国に住む40~59才の男女 4,680人を対象に4日間にわたる調査を行って、血圧を測定したほか、尿中に排泄されるナトリウムの量を調べたり食生活に関するアンケート調査を行ったりしてナトリウム摂取量を推定しました。

結果

ナトリウム摂取量が多かったりカリウムに対するナトリウムの摂取比率が高かったりすると血圧が高いという関係が見られました。 例えば、尿中ナトリウム排泄量が標準偏差で2段階分(118.7mmol。7gの塩分摂取に相当する)多いと収縮期(最高)血圧が3.7mmHg高いという具合でした。

そして、ビタミン類・ミネラル類・アミノ酸・多量栄養素の摂取量を考慮して分析しても、性別・年齢・人種・社会経済的階級(収入・職業・学歴など)を問わず、ナトリウム摂取量と血圧との関係は消滅しませんでした。

カリウムに関しても、塩分摂取量が少ない場合にはカリウム摂取量が多いと塩分摂取量と血圧との関係が弱まっていたものの、塩分摂取量が多い場合にはカリウム摂取量が多くても塩分摂取量と血圧との関係が弱まっていませんでした。

ナトリウム摂取量

データ全体のナトリウム摂取量は10.7g/日でした。 国別では、日本が11.7g、英国が8.5g、米国が9.6g、中国が13.4gでした。

「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、日本の塩分摂取量の目標値が成人の男性で8g/日、女性で7g/日とされています。

結論

塩分が血圧に及ぼす悪影響を軽減するには、カリウムなど塩分以外の栄養素を増やすよりも塩分摂取量を減らすのが良いようです。