喉が渇いているときに糖類の入った清涼飲料水を飲むと腎臓にダメージ?

(2016年6月) これまでのマウス実験により、暑い日が続いて脱水状態が繰り返されると慢性腎疾患のリスクが増加することが示されていますが、"American Journal of Physiology - Regulatory, Integrative and Comparative Physiology" に掲載された研究によると、この脱水状態を解消するのにソフト・ドリンク(糖類の入った清涼飲料水)を飲んでしまうと、脱水状態が解消されるどころか脱水状態と腎臓へのダメージが悪化する可能性があります。

研究の方法
ネズミの一群を4週間にわたって熱にさらして軽度の脱水状態にしたのち、喉の渇きに苦しむネズミたちを次の3つのグループに分けて水分を与えました:
  1. 普通の水を飲めるグループ
  2. ステビア(*)を含有する水を飲むグループ
  3. 異性化糖(†)が混入された水を飲まされるグループ

(*) 植物を原料とする甘味料の一種。 カロリーはゼロ。

(†) 果糖とブドウ糖から成る糖類。 ソフト・ドリンクに使用されていることで有名なブドウ糖果糖液糖も異性化糖の一種です。 果糖とブドウ糖から成るという点でショ糖(普通の砂糖)と同じですが、「ブドウ糖果糖液糖が砂糖以上に寿命や生殖に悪影響?」によると、異性化糖とショ糖では分子的な構造が異なります。
結果

何度も脱水状態にさせられた挙句の果てに異性化糖が混入された水をあてがわれたグループは、普通の水やステビア水にありつけたグループよりも脱水状態と腎臓の損傷が悪化していました。

結論
研究チームは次のように述べています:
「今回の研究は、脱水状態にあるときの喉の渇きを癒やすためにソフト・ドリンクを飲むという特に子供や若者に見られる習慣に対して重大な懸念を提起するものである」
喉が渇いていなくても水を飲みましょう」によると、喉が渇いたと感じる時点ですでに体内の水分が1%不足している状態です。 2%を超える水分不足は体に異常が生じるレベルの脱水状態ですから、喉が渇く程度の水分不足でも立派な脱水状態なのでしょう。