太陽活動周期が関節リウマチなどのリスクに影響?(1/2ページ)

(2015年6月) "*BMJ Open*" に掲載された米国の研究によると、周期的に発生する太陽嵐によって関節リウマチと巨細胞動脈炎という自己免疫疾患のリスクが増加する可能性があります。 これらの自己免疫疾患と太陽嵐の発生との間に相関関係が認められたのです。出典: Researchers Correlate Incidences of Rheumatoid Arthritis and Giant Cell Arteritis with Solar Cycles
巨細胞動脈炎
関節リウマチと同じく自己免疫疾患で、動脈壁に炎症が生じ、頭痛や顎の痛み、視覚異常(場合によっては失明)などが起こるという病気です。
発端

米国 Mayo Clinic に勤務する医師が同病院のデータを見ていて、関節リウマチと巨細胞動脈炎の症例数が10~11年の周期で変動しているのに気付きました。 自然界においてこの周期で変動する減少は2~3しか存在せず、そのうちの1つが太陽活動周期です。

太陽活動周期

太陽活動周期によって太陽に生じた劇的な変化はときとして地球近辺の宇宙天気に影響することがあります。

例えば太陽極大期(太陽活動が極大になる時期)においては、コロナ質量放出の数が増加するために地球の磁気圏(地球の磁力が及ぶ範囲)に向けて磁力と電力を帯びたプラズマガスが数百トンという単位で放たれます。 地球の磁気圏にプラズマガスが接触すると地磁気じょう乱が生じ、それが携帯電話の利用を妨げたり、人工衛星にダメージを与えたり、送配電をストップさせたりすることがあります。
宇宙天気(space weather)
宇宙において宇宙船やその人員に影響する現象のこと。 特に太陽フレアの活動や電離層の状況を指す

さらに、太陽極大期の終わり頃にかけては太陽風(太陽から流れ出るプラズマ)において高速の流れが生じますが、この高速流が荒波のように地球の磁気圏に絶え間なく打ちつけるために地球の高緯度地域(南極や北極に近い地域)では地磁気活動が活発化します。