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大豆油は意外と健康的ではない?

(2015年7月) "PLOS ONE" に掲載されたカリフォルニア大学リバーサイド校の研究によると、大豆油(脂肪の57%が多価不飽和脂肪)の方がココナッツ・オイル(90%が飽和脂肪)よりもメタボリック・シンドロームの原因になりやすいと思われます。

研究の方法
60匹のマウスを5つのグループに分けて、16~35週間にわたって次のエサを与えました:
  • 脂肪含有率が40%(米国人の食生活に類似)のエサ。 40%のうちの36%がココナッツ・オイルで、残りの4%は大豆油。
  • 脂肪含有率が40%のエサ。 40%のうちの21%がココナッツ・オイルで、残りの19%は大豆油(この大豆油含有率は米国人の食生活に類似)。
  • 脂肪の種類と量は1のグループと同じだが、カロリーの25.9%を果糖で摂るグループ。
  • 脂肪の種類と量は2のグループと同じだが、カロリーの25.9%を果糖で摂るグループ。
  • 普通の(低脂肪で食物繊維を多く含む)エサ。
炭水化物とタンパク質の総量は、いずれのグループでも同じとなるようにしました。 エサを食べる量はどのグループでも同程度でした。
大豆油(多価不飽和脂肪)の比較対象としてココナッツ・オイルが選ばれたのは、ココナッツ・オイルがリノール酸や多価不飽和脂肪酸をあまり含んでいない中立的な飽和脂肪だからです。 ラードも飽和脂肪ですが、ラードの原料となる動物の種類しだいで様々な量の多価不飽和脂肪を含んでいます。
結果

1のグループに比べて2のグループは体重の増加幅が大きく、耐糖能障害とインスリン抵抗性も増加していました。 3のグループは、肥満と糖尿病リスクの増加は1のグループほどではありませんでしたが、肝臓脂肪の増加が5つのグループの中で最大でした。

これらの結果から、ココナッツ・オイルや果糖を大量に摂るよりも、大豆油を大量に摂るほうがメタボリック・シンドロームのリスクが高くなる可能性があります。 研究者は「果糖よりも大豆油のほうが肥満と糖尿病の原因となることが多いのは驚きだ」と述べています。

大豆油が薬の効果などにも影響?
研究グループがさらにマウスの肝臓における遺伝子の発現と代謝レベルの変化を調べたところ、大豆油が薬物や化学物質の代謝に関与する遺伝子群の発現に有意な影響を及ぼしていました。 したがってヒトでもマウスと同じであるとすれば、大豆油の含有量が多い食事によって薬の効き目や環境汚染物質に対する体の反応に変化が生じる可能性があります。
米国における大豆油の消費
1960年代に飽和脂肪が心臓や血管に良くないと言われるようになって以来、米国では大豆油の消費量も大豆の生産量も著しく増加しています。 大豆油はマーガリンやサラダ・ドレッシングなどの加工食品にも使われており、米国で消費される食用油の60%を大豆油が占めています。 そして、大豆油の消費量の増加に対応するようにして肥満も増加しています。
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