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妊娠中の抗うつ剤服用で自閉症児のリスクは増えない

(2013年11月) "Clinical Epidemiology" 誌に掲載された研究によると、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)系の抗うつ剤を妊娠中に服用しても、子供が自閉症になるリスクは増加しないと考えられます。

過去に行われた複数の研究では、妊娠中に抗うつ剤を飲むと、生まれる子供が自閉症になるリスクが最大で5倍増加するという結果が出ていますが、研究者によると、過去の研究は今回の研究よりも小規模です。

研究の方法

1996~2006年に生まれたオランダ人の子供65万人のデータを分析しました。 この人数は、妊娠中の抗うつ剤服用と自閉症との関係を調べたこれまでの研究の中では最大の規模です。 妊娠中に母親が抗うつ剤を服用していた子供は 8,800人ほどでした。

結果
生まれた子供が自閉症児である率を単純に比較したところ、妊娠中に抗うつ剤を服用していた母親では約2%、そうでない母親では1.5%だったのですが、兄弟姉妹が自閉症での自閉症の有無や親の精神疾患の有無を考慮すると(*)、この差は消滅してしまいました。
(*) 両親のいずれかが鬱病であったり、兄弟姉妹が自閉症である子供では、自閉症のリスクが増加します。 (参考記事: 自閉症児の弟や妹が自閉症児となる確率は従来考えられていたよりも低いかも

したがって、最終的な数字では、妊娠中の抗うつ剤服用によって、生まれてくる子供が自閉症になるリスクが増加しないという結果でした。

留意点
ただし、研究グループは、妊娠中の抗うつ剤服用には子供が自閉症になるリスク以外のリスクがあることも考えられると強調しています。 抗うつ剤を服用中に妊娠した場合、または妊娠を考えている場合には医師に相談しましょう。