スタチンに風邪による喘息の悪化を抑制する効果?

(2014年6月) "Journal of Leukocyte Biology" に掲載された米国の研究によると、コレステロール低下薬であるスタチンに、風邪による喘息の悪化を抑制する効果があるかもしれません。

今回の発見は、風邪による喘息症状の悪化をスタチンによって防いだり軽減したりできる可能性を示しただけでなく、喘息の発作を抑制する新しい方法の開発につながる可能性もあります。

この研究では、アレルギーおよび/または喘息の患者から分離した単球(白血球の一種)と肺のマクロファージ(これも白血球の一種)をスタチンの一種であるシンバスタチンで処理して、3種類のヒト・ライノウイルス(風邪の原因ウイルス)で刺激し、スタチンで処理しなかったものとでライノウイルスに対する炎症応答を比較するという実験を行いました。

ライノウイルスに対する炎症応答は、単球およびマクロファージから分泌される CXCL10 というケモカイン(白血球などの遊走を引き起こして炎症の形成に関与するタンパク質)の量を測定することで計測しました。

実験の結果、スタチンで処理した単球では、処理しなかった単球よりも CXCL10 の分泌量が低下していました。 このことから、喘息患者においては、スタチンを用いてライノウイルスに対する免疫応答を調節することによって風邪のウイルスによる喘息悪化のリスクを低減できる可能性があると考えられます。