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スタチンで急性腎障害のリスクが1.3倍に

(2013年3月) カナダの大学の研究によると、コレステロール低下薬のスタチンを大量に服用している人は腎臓のトラブルが生じる可能性があります。

この研究によれば、スタチンを大量に服用する場合には、服用開始から120日以内に急性腎障害で入院するリスクが34%増加(低用量の人に比べて)します。 スタチンの服用開始から2年目でも、このリスクは依然として増加したままです。

スタチンの副作用として知られているのは筋肉痛や、脱力感、肝臓障害で、スタチン服用開始の前後に肝臓の酵素の試験も行われますが、腎臓での副作用はこれまであまり知られていません(スタチンの服用と尿蛋白(腎疾患のマーカー)の関係を示した研究が複数ある程度です)。

この研究では、スタチンを服用している40歳以上の人たち200万人以上の医療記録を分析しました。対象となった人たちには、腎臓疾患の有る人と無い人の両方が含まれます。

この研究においては、ロスバスタチン(クレストール)なら10mg以上アトルバスタチン(リピトール)なら20mg以上、そしてシンバスタチン(ゾコール)であれば40mg以上が「高用量」とみなされました。

スタチンによって腎障害が起こる仕組みは明確には明らかになっていませんが、スタチンがコエンザイムQ10(食物の分解を助ける補酵素)の生産を阻害することは示されているため、理論的にはこれが腎障害の原因だと考えられます。 腎障害の自覚症状は、黒っぽい尿(血尿でしょう)、排尿障害、排尿回数の減少などです。 専門家によると、多量のスタチンを服用していて、これらのいずれかの症状に思い当たる人は、スタチンの使用をいきなり止めるのではなく、まず医師に相談するのが良いそうです。

スタチンによる副作用への対処法としては、スタチンの量を減らして、他のコレステロール低下薬を処方することが考えられます。 今回の研究は臨床試験ではなく観察研究であるうえに、高用量のスタチンと急性腎障害の因果関係を明らかにしたものでもありません。 したがって例えば、スタチンを大量に服用する人では、そもそも平均よりも腎臓が悪い傾向にあり、そのために高用量のスタチン服用で急性腎障害のリスクが34%増加するという結果になったなどの可能性もあります。
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