スタチンで白内障になるリスクが増加②

(2014年12月) コレステロール低下薬のスタチンで白内障のリスクが増加する可能性が以前から指摘されていますが、"Canadian Journal of Cardiology" に掲載されたブリティシュ・コロンビア大学(カナダ)の研究でも同じ結果となりました。

今回の研究にはカナダのブリティッシュ・コロンビア州保健省のデータベースと米国の IMS LifeLink というデータベースのデータが用いられました。 前者のデータベースからは白内障患者 162,501人と対照群 650,004人のデータ(男性および女性)を抽出し、後者のデータベースからは白内障患者 45,065人(年齢40~85才)と対照群 450,650人のデータ(男性のみ)を抽出しました。 スタチン使用者はいずれも1年以上スタチンを使っていた人たちでした。

手術が必要となる白内障のリスク(補正後リスク比)は、ブリティッシュ・コロンビア州のデータベースではスタチン使用者で27%増加していましたが、IMS LifeLink のデータベースでは7%の増加(統計学的には有意)に留まりました。

スタチンの種類別に見た場合のリスク増加率は、ブリティッシュ・コロンビア州のデータベースで14~42%、IMS LifeLink のデータベースではで3~14%というものでしたが、大部分のスタチンにおいて信頼区間が重複しているために、白内障のリスクに関してスタチン間での優劣は無いと思われます。

研究チームによると、今回の研究結果は結論的なものではありませんし、スタチンによる白内障リスクの増加率も低いうえに白内障になっても有効な治療法があるので、今回の結果を根拠としてスタチンの使用を控えるべきではありません。