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ストレスによる心臓発作・脳卒中に白血球が関与

(2014年6月) ハーバード大学の研究グループによると、慢性的なストレスが心臓発作や脳卒中の引き金となる原因は、ストレスによって過剰に生産される白血球です。

過剰となった白血球が動脈の血管内壁に集合して、血流を妨げたり、血栓(血流を阻害したり、ちぎれて体内の別の部分に移動したりする)の形成を促進するというのです。

これまで慢性的なストレスが心血管疾患(心臓発作や脳卒中)の引き金となることは知られていましたが、その仕組みは不明でした。

研究者は次のように述べています:

「白血球は感染症に対抗したり傷を治したりするうえで大切な存在ですが、過剰に存在する場合や異常な場所に存在する場合には、有害となることがあります」


ヒトを対象とする調査
この研究ではまず、病院の集中治療室で働く研修医29人を対象とする調査を行いました。 集中治療室は忙しい上に、患者の生死に関わる判断を要求されるため、そこで働く研修医には慢性的なストレスがかかっていると考えられます。

研修医たちには、勤務中と非番のときに血液サンプルを採取させてもらい、主観的なストレスに関するアンケートに回答してもらいました。

そして、血液サンプルとアンケート結果を分析したところ、ストレスと免疫系のあいだに関係が見られました。 中でも顕著だったのは、ストレスによる骨髄幹細胞の活性化でした。 そして、この骨髄幹細胞の活性化によって、白血球が過剰に生産されていました。

マウスを用いた実験
研究チームは次に、アテローム性動脈硬化になりやすい体質のマウスにストレスを与えるという実験を行ないました。 マウスに与えられたストレスの内容は、①過密飼育、および②飼育ケージを傾けるというものでした。

その結果、ストレスにより過剰に生産された白血球が動脈の内壁に蓄積してプラーク(アテローム性動脈硬化に見られる)の原因となっていました。

「(白血球が)(プラークの)接続組織を柔らかくする酵素を放出し、プラークの崩壊を引き起こしていました。 (プラークの崩壊は)心筋梗塞(心臓発作)と脳卒中の典型的な原因です」


過剰に存在する白血球は、特にアテローム性動脈硬化(動脈の血管壁にプラークが蓄積して血管壁が厚くなる)の人にとっては非常に危険です。

「ただし、白血球は心臓発作や脳卒中のリスク要因の1つでしかありません。 高コレステロール高血圧、喫煙、体質(遺伝子)なども心臓発作と脳卒中のリスク要因です」