肥満女性では脳卒中の種類によってリスクが増えたり減ったり

(2016年9月) "Neurology" 誌に掲載されたオックスフォード大学の研究によると、肥満の女性では虚血性脳卒中のリスクが増加する一方で、出血性脳卒中のリスクは減少します。
脳卒中には血栓が引き起こす虚血性の脳卒中と、脳内出血による出血性脳卒中の2種類が存在します。
研究の方法

英国に住む女性130万人(平均年齢57才)の脳卒中発生状況を12年間にわたり追跡調査したデータを分析しました。 追跡期間中に2万件の脳卒中が発生しました。

結果

体重が適性(BMIが22.5~25)なグループ(34万人超)では、虚血性脳卒中の発症率が0.7%、出血性脳卒中の発症率が0.5%でした。

これに対して肥満している(BMIが30以上)のグループ(23万人近く)では、虚血性脳卒中の発症率が1%、出血性脳卒中の発症率が0.4%でした。

研究チームの計算によると、BMIの数値が5ポイント増えるごとに、虚血性脳卒中のリスクが21%増加し、出血性脳卒中のリスクが12%減少します。

過去の研究の調査

研究チームはさらに、これまでに世界各地で行われた類似研究のデータを調査して、地域の違いに関わらず、体重が過剰であるとリスクが増加するのが出血性脳卒中よりも虚血性脳卒中であることを確認しました。

解説
出血性脳卒中のほうが致命的であることは多いのですが、発症件数は虚血性脳卒中のほうが遥かに多いので、脳卒中全体のリスクで言えば肥満女性では増加するということになります。
虚血性脳卒中が脳卒中全体の85%を占めます。 出血性脳卒中は15%。