脳卒中後の失語症を磁気刺激(痛くない、辛くない)で治療

(2013年6月) 脳卒中を生き延びた人の20~30%が失語症になりますが、マギル大学(カナダ)の研究グループが、脳卒中患者の脳を磁気により刺激することで言語能力(読む、書く、話す)を回復するという治療法を開発しています。

研究の内容

研究グループは、24人の脳卒中患者のうち13人に経頭蓋磁気刺激(TMS)を施し、残りの11人にはプラシーボとして、TMSと外見は同じだが電流の流れていないコイルを頭部に装着してTMSを施したように見せかけました。

15分間のTMS 治療の後に言語・会話療法を45分おこなうという組み合わせを10日間にわたって毎日繰り返したところ、プラシーボのグループに比べて、TMS 治療を受けたグループのほうが言語能力の回復度が3倍になっていました。

研究者のコメント
研究者は次のように述べています:

「TMS は失名詞症に対して特に効果がありました。 失名詞症とは、物の名前が出てこないという症状で、失語症の症状として高い比率を占めています。

TMS は脳卒中が発生してから5週間以内程度の初期の患者で最も有効だと考えられます。 この時期には、回復プロセスを支配する遺伝子が活発だからです」
研究チームによると、今回の研究は小規模であるのが弱点です。 もっと大規模な研究によって TMSの脳卒中に対する効果を確認する必要があります。