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脳卒中で弱っていない側を鍛えると、弱った側の筋力も回復

(2012年12月) "Experimental Brain Research" 誌に掲載されたビクトリア大学(カナダ)の研究で、脳卒中による運動障害で半身が弱ってしまった(あるいは麻痺してしまった)人は、動くほうの半身で筋力トレーニングをすることで、弱った半身がウソのように良くなるという結果になりました。 脳卒中の発作から何年も経っている人でも、このリハビリ方法は効果がありました。

Cross Education

体の半分だけを鍛えたときに、鍛えていないはずのもう半分まで強くなるという現象は "cross education" として100年以上も前から知られていました。 しかし、これまで脳卒中後のリハビリにこれを用いた研究はありませんでした。

cross education で鍛えてない側が得られる筋力は、最大の場合で、鍛えている側の筋力の半分になります。

研究の方法

今回の研究では、脳卒中でリハビリ中の患者 19人に cross education を行ってもらいました。 これら 19人は脳卒中になってから平均で 80ヶ月が経過していました。

この研究で行った cross education では、歩行能力の回復を念頭に、脚と踵(かかと)のリハビリを行いました。リハビリ患者たちに6週間にわたって、 元気な側の背屈筋をみっちりと(週三回×25分)鍛えてもらったのです。 背屈筋とは、足を曲げて自然な歩行を行うために必要な筋肉です。(参考URL:リハビリmemo

結果

cross education によるリハビリの結果、元気な側と弱っている側の両方で同程度に筋力が強くなっていました。 双方共に30%ほど筋力が強くなっていたのです。 弱っている側で足を動かすこと(多分、足底で地面を蹴る動き)ができなかった4人の患者が、足を動かすことができるようになりました。

メカニズム

研究者の話では、この cross education による筋力の回復は神経の適応(neurological adaptation)によるもので、脳と神経系が新たに筋肉と接続されるために生じます。

捕捉情報

研究グループでは今後、腕と手首に関して同様の研究を行う予定です。

カナダの別の大学がこの研究を受けて、ギプスをしている手足の筋力低下を防ぐために cross education を用いるという研究を行っています。