脳卒中の発症年齢が若年化中

(2013年10月) "Lancet" 誌に掲載されたインペリアルカレッジ・ロンドン(英国)のレビュー(過去の複数の研究を分析したもの)よると、脳卒中の発症年齢が若年化しており、2030年には若年層の脳卒中患者数が2倍になると予測されます。

脳卒中になるリスクは加齢によって跳ね上がりますが、加齢以外にも肥満・2型糖尿病高血圧が脳卒中のリスク要因で、これらの症状を持つ人が若年層で増加しているのです。

脳卒中について

脳卒中の大部分は、脳に血液を供給する血管が血の塊によって塞がれることで起こります。 脳卒中の症状については「若い人でも(子供でも)脳卒中の症状に注意が必要」をご覧ください。 脳卒中は発症後直ちに治療を受けることで、記憶障害や、体の麻痺、視力の喪失などの後遺症が残るリスクを大幅に減らせます。

肥満・糖尿病・高血圧以外も、喫煙や麻薬(マリファナやコカインなど)の使用も脳卒中のリスク要因です。

レビューの内容

このレビューで、1990~2010年に発表された脳卒中に関する100以上の研究を調査したところ、若年層(20~64才)における脳卒中の発症数が25%も増加しており、全発症数の1/3を占めるようになっていることが明らかになりました。

このレビューでは他にも次のことが明らかになりました:
  • 先進国では脳卒中による死亡率は37%減少している一方で、発展途上国では20%増加していた。 先進国で死亡率が減少しているのは主に治療技術の進歩によるものであり、発展途上国で死亡率が増加しているのは主に診断技術の進歩(死因が脳卒中であるとわかるようになった)によるものだと考えられる。
  • 脳卒中の発症率が最も高いのは東アジア、北アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアだった。(つまり先進国ということでしょうか。 脳卒中による死亡率は減少しているけれど、発症数となるとまた別の話なのでしょう)
  • 脳卒中の発症率が最も低いのは、アフリカと中東だった。 ただし、これらの地域では、高齢者が少ないために(高齢になる前に他の疾患で亡くなるので)脳卒中になる人が少ないと考えられる。