吃音症の人は発話を担当する脳の領域の発達の仕方が異なる

(2015年2月) "Frontiers in Human Neuroscience" 誌オンライン版に掲載されたアルバータ大学(カナダ)などの研究により、吃音症(どもり)の人は脳の発達の仕方が異なることが明らかになりました。

この研究では、6~48才の男性116人の脳をMRIを用いて撮影しました。 116人のうち吃音症の人は約半数でした(残り半数は比較対照用)。

その結果、吃音症の人の脳は、前頭葉に存在し発話を担当する領域(ブローカ野)が健常者と異なっていました。 今回の調査で対象となった30の領域のうち、健常者との間で違いが見られたのはこの領域だけでした。

健常者では、発話を担当するこの領域の灰白質の厚みが年を取るにつれて着実に薄くなっていました。 灰白質の厚みが薄くなるというのは悪いことではなく、成長につれて脳の機能が効率化していることを示す正常な変化です。 一方、吃音症の人では灰白質の厚みが変化していませんでした。

ただし、吃音症の人に見られる脳の異常が吃音症の原因になっているのではなく、吃音症(あるいはその他の要因)が原因で脳の異常が生じている可能性もあります。

同じ研究チームの以前の研究では、吃音症の子供は灰白質(今回と同じ領域かどうかは不明)の量が少ないことが明らかになっています。(吃音症の人はもともと灰白質が少なくて、それが減りもしないということでしょうか?)