1日の摂取カロリーに糖類が占める割合が高いと心臓病のリスク

(2014年2月) "JAMA Internal Medicine" に掲載された米国の研究によると、(米国人の場合)食品に添加されている糖類(sugar)によって心臓関連の死亡率が20%増加し、さらに、1日の摂取カロリーの25%を糖類で摂っている人(米国人の10%に当たる)では、この死亡率が2倍以上になると考えられます。

研究の方法

全米を対象に行われた健康調査のデータを利用して糖類の摂取量を把握し、糖類摂取量に応じてデータ全体を複数のグループに分けて心臓疾患による死亡率を比較しました。

米国において糖類が1日の摂取カロリーに占める割合は、1988~1994年には15.7%、1999~2004年には16.8%だったのが、2005~2010年には14.9%にまで下がっていました。

直近(おそらく 2005~2010年)のデータでは、1日の摂取カロリーに糖類が占める割合が10%以上の成人が75%近く、25%以上の成人が約10%でした。
結果
糖類が全く含まれていない、あるいはほとんど含まれていない食事のグループを基準としたとき、各グループのリスクは次のようなものでした:
  • 1日の摂取カロリーの約15%が類糖を占める(現在の米国人の平均的な食事)グループでは、心臓疾患による死亡のリスクが18%増加していた。
  • 1日の摂取カロリーの17~21%を糖類が占めるグループでは、心臓疾患による死亡のリスクが38%増加していた。
  • 1日の摂取カロリーの21%超を糖類が占めるグループでは、心臓疾患による死亡のリスクが100%以上(つまり2倍以上に)増加していた。
解説
専門家のコメント
この研究論文のコメンタリーを執筆したカリフォルニア大学の教授は次のようにコメントしています:
「肥満ではなく、2,000 kcal/日という(カロリーが控えめの)食事をしている人であっても、清涼飲料水を毎日1缶飲んでいると心臓疾患で死ぬリスクが30%以上増加します。 しかし、1日一本の清涼飲料水にここまでの悪影響があると考えている人は少ないでしょう」
糖類により心臓発作のリスクが増加する理由

上述のカリフォルニア大学の教授によると、糖類がホルモン系を霍乱して代謝を狂わせることによって心臓発作のリスクを増加させている可能性があります。

糖類の源

米国の場合、糖類を摂ってしまう原因の37%がコーラなど糖類が使われた清涼飲料水です。 350ml缶1本にはティースプーン9杯分もの糖類が使われており、この量の糖類によるカロリーは140kcalほどにもなります。 ( ⇒ 1日に必要なカロリーを計算

清涼飲料水以外では、ケーキ類・飴玉・アイスクリーム・デザート・果物ジュースなどが糖類を摂り過ぎる原因となります。 サラダ・ドレッシングや、パン類(食パンにも使われています)、ケチャップなどの食品にも糖類は使われています。

糖類摂取量のガイドライン

糖類摂取量のガイドラインに関して統一的な見解は無く、機関によって異なります。

例えば、米国の Institute of Medicine の基準では1日の総カロリーの25%未満ですが、WHOの基準では10%未満(5%に引き下げられるという噂も)、米国心臓学会の基準では女性100kcal 未満/男性150kcal未満となっています。

果物に含まれる糖類はOK?

果物などの食品には果糖などの糖類が多く含まれていますが、このような食品には繊維質その他の栄養素も豊富に含まれているので、体への糖類の影響が緩和されると考えられます。

ただし、果物ジュースは果汁100%のものでも体に良くないかもしれません。
加工食品に含まれる糖類を避けるには
加工食品に含まれる糖類を避けるには、食品のラベルに記載された成分に注意します。 「糖類」や「砂糖」だけでなく、果糖や麦芽糖などのように「~糖」と書かれているものも砂糖の一種です。