ブロッコリーの成分がデトックス遺伝子を活性化して口腔ガンの再発を阻止

(2016年6月) "Cancer Prevention Research" 誌に掲載されたピッツバーグ大学の研究によると、ブロッコリーのエキスに頭頚部ガン(舌・顎・耳の下などにできるガン)の再発を防ぐ効果が期待できるかもしれません。 ブロッコリー・エキスよってデトックス(解毒)遺伝子が活性化するというのです。出典: Broccoli sprout extract may block cancer’s return

研究者は次のように述べています:
「頭頚部ガンはガンが完全に治ってからも数年後に再発して致命的な結果を引き起こすことが少なくありません。 頭頚部ガンの再発を予防する薬も開発されていますが、あまり効果がないうえに副作用が強く、そのうえ高価です」
ブロッコリーの有効成分

ブロッコリーやキャベツなどのアブラナ科の野菜にはスルフォラファンという物質が豊富に含まれています。 スルフォラファンに、生活環境に由来する発ガン性物質の悪影響を緩和する効果のあることが複数の研究で示されています。

細胞実験

①ヒトの頭頚部ガン細胞と②ヒトの喉および口の表面の健康な細胞を、様々な濃度のスルフォラファンで処理してみたところ、①と②どちらの細胞でも、発ガン性物質をデトックスする遺伝子のスイッチをオンにするタンパク質の量が増加しました。

マウス実験
口腔ガンの発症リスクを高くしたマウスにスルフォラファンを数ヶ月にわたって与えたところ、スルフォラファンを投与したグループの方が、口腔ガンの発症リスクが低く、口腔ガンを発症した場合にも口腔に発生する腫瘍の数が少なくなっていました。

このマウス実験の結果から、環境汚染物質や発ガン性物質によって増加した口腔ガンのリスクを抑制するのにスルフォラファンが有効である可能性が示唆されます。

前臨床試験
方法
健康な被験者10人に何日間かにわたり、ブロッコリー・スプラウト(*)のエキスを混ぜたフルーツ・ジュースを飲むか、またはこのフルーツ・ジュースで口をゆすいでもらいました。
(*) ブロッコリーの若芽。 かいわれ大根みたいな野菜。
結果

細胞実験のときと同様に、口腔の表面に存在する細胞においてデトックス遺伝子経路が活性化していました。 これはつまり、スルフォラファンが体に吸収されてガンのリスクにさらされている組織に向けられたということです。

ブロッコリー・スプラウトのエキスによる副作用は見られませんでした。
研究チームは今
研究チームは現在、頭頚部ガンがいったん治った患者を被験者とする大規模な臨床試験を行っています。 この試験の被験者は、ブロッコリー・シード(ブロッコリーの種)のパウダーが詰まったカプセルを服用しています。