(2016年12月) "Psychological Science" 誌に掲載されたワシントン大学の研究によると、サマータイム(夏時間)に移行した翌日(常に月曜日なので "Sleepy Monday" と呼ばれる)には、裁判官が犯罪者に宣告する刑期が5%長くなります。
この数字は、刑期の長さに影響する様々な要因を考慮した後のものです。 秋にサマータイムが終了する日には、宣告される刑期は普段と同じでした。
解説
サマータイムに移行する日に睡眠時間が平均40分ほど短くなるというデータがあります。 これはつまり、サマータイムに移行した翌日には睡眠不足になりがちだということです。
そして、これまでの研究により、睡眠不足がヒトに次のような影響を及ぼすことが明らかにされています:- 潜在的な脅威(犯罪を含む)に対して敏感になる
- リスク(犯罪の被害者となるリスクを含む)を推算する能力が衰える
- 感情の制御が下手になる
- 衝動的になる
睡眠不足の影響で裁判官の精神状態の非理性的な性質が強まり、自分を含む社会にとって脅威となる犯罪者をとにかく排除しようという本能が働いて、長めの刑期を宣告してしまうということなのでしょう。