日焼け止めはSPF50とSPF100で効果がどれくらい違うか?

(2018年1月) 「日焼け止め製品はSPFが高くても低くても効果に大差はない」という声がありますが、"Journal of the American Academy of Dermatology" に掲載されたジョンソン&ジョンソン社などの研究によると、やはりSPF100の日焼け止め製品のほうがSPF50の製品よりも効果が高いようです。

SPFについて

日焼け止め製品の紫外線B波(*)をブロックする能力は「SPF」で表されます。 SPFとは "sun protection factor(日光防御指数)" の略語で、どれだけの確率で日焼けを防いでくれるかを意味します。
(*) 紫外線は波長の長さによってUVA(紫外線A波)・UVB(紫外線B波)・UVC(紫外線C波)の三種類に分類されます。 このうちUVCは大気に吸収されてしまうので人体への影響はほとんどありません。 残る二種類のうちUVAは肌の老化や皮膚ガンの原因になり、UVBは日焼け・メラノーマ・基底細胞がんの原因になります。 UVAをブロックする能力の表示にはPAやPPDといった単位が用いられます。

例えば、SPF50の日焼け止めを使用すると1分当たりの日焼けリスクが1/50に下がります。 SPF50の日焼け止めを使っていれば98%の確率で紫外線による日焼け攻撃をブロックしてくれるというわけです。 同様にSPF80の日焼け止めであれば、98.75%の確率でブロックしてくれます。

そうすると「SPF100の日焼け止めであれば、紫外線を100%の確率でブロックするので絶対に日焼けしないの?」 と思ってしまいますが、SPF100の製品のリスク低下幅は99%で、残念ながら1%の日焼けリスクは残るそうです。

「日焼け止め製品はSPFが高くても低くても効果に大差はない」という意見は、SPF50とSPF100でも日焼けリスクに1%しか差が無いという辺りに端を発しているのかもしれません。

研究の方法

18才以上の健康な男女199人を被験者とする試験を行いました。 試験では、顔の半分にSPF100+(*)の日焼け止めを、そして残りの半分にSPF50+の日焼け止めを顔に塗りたくり、さんさんと降り注ぐ自然の陽光の下で楽しいひととき(6時間)を過ごしてもらいました。
(*) 「SPF50+」や「SPF100+」の「+」は「~以上」を意味します。 つまり、「最低でもSPF50(100)の性能は保証する」ということです。
そして、その翌日にSPF50+を塗ったエリアとSPF100+を塗ったエリアとで日焼けの程度を比較しました。
この試験では二重盲検が採用され、SPF100+とSPF50+の日焼け止めを顔のどちらに塗ったのかは研究チームにもわからないようになっていました。

結果

199人のうちSPF50+を塗ったエリアのほうが日に焼けていると判断されたのは55%(110人)でした。 一方、SPF100+を塗ったエリアのほうが日に焼けていると判断されたのは5%(10人)でした。

残りの40%の人はSPF50エリアとSPF100エリアとで日焼け具合に差がなかったのでしょう。

また、SPF50+を塗ったエリアでは41%(81人)で日焼けスコアが1点以上となりましたが、SPF100+を塗ったエリアで日焼けスコアが1点以上となったのは14%(27人)でした。

留意点

今回の試験は期間が1日だけだったので、SPFの差の長期的な影響については今後の研究で調べる必要があります。