(2018年11月) "Nutrients" 誌に掲載された北京大学(中国)などによる研究で、お茶を飲む習慣がある人は骨折で入院することが少ないという結果になりました。
研究の方法
中国に住む男女45万人(平均年齢51才)を対象に、お茶(緑茶・紅茶・烏龍茶など)の飲用量をアンケートで調査したのち10年間前後にわたり骨折による入院の状況を追跡調査しました。
結果
追跡期間中に発生した骨折による入院の件数は1万2千件超でした。
お茶を飲む習慣があったグループは習慣が無かったグループに比べて、骨折で入院するリスクが12%低下していました。 お茶の種類別の分析では、緑茶に限ると同じく12%のリスク低下、緑茶以外では14%のリスク低下でした。
お茶を飲む量(茶葉の使用量)が多くても少なくても、骨折で入院するリスクの低下幅は同じようなものでした(茶葉の使用量は0.1g/日~5g超/日)。
解説
これまでの研究によると、緑茶に含まれるポリフェノール類に骨を強くする効果があるかもしれません。 お茶を飲むことで注意力が向上し骨折につながるような事故を起こしにくくなるという可能性も考えられます。
紅茶や緑茶にはカフェインも含まれていますが、これまでの研究によるとカフェインは骨の健康にとってはマイナスであると考えられます。