お茶の飲用習慣と軽度認知障害のリスク

(2018年7月) "Neuropsychiatric Disease and Treatment " 誌に掲載された上海交通大学の研究で、男性に限り緑茶の飲用習慣があると健忘性の軽度認知機能障害(MCI)であることが少ないという結果となりました。

軽度認知障害とは

軽度認知障害(MCI)とは、加齢による認知機能の通常の低下と認知症との中間の状態のことです。

MCIの人は認知症になるリスクが増加しますが、実際に認知症になる人はごく僅かです。 さらに、いったんMCIになった後に認知能力が通常に戻る人も少なくありません。

MCIは機能が低下している認知領域の違いによって 「健忘性MCI」 と 「非健忘性MCI」 の2種類に分けられます。 脳の領域のうち記憶を担当する部分が損なわれているのが 「健忘性MCI」 で、記憶以外の部分を担当する領域が損なわれているのが 「非健忘性MCI」 です。


ベトナムの茶畑

研究の方法

横断研究において、中国に住む60才以上の男女 2,131人の生活習慣や認知機能を調査しました。

結果

男性に限り、緑茶を飲む習慣がある場合には無い場合に比べて、健忘性MCIのリスク(オッズ比)が34%ほど低くなっていました。

年齢別に分析すると、緑茶の飲用習慣があると健忘性MCIのリスクが低いという関係が統計学的に有意であったのは70歳未満の男性だけでした(リスクの低下幅は-62%)。

紅茶やウーロン茶に関しては、男女ともに飲用習慣と健忘性MCIのリスクとのあいだに関係が見られませんでした(ウーロン茶は明らかにデータ不足)。